1996 Fiscal Year Annual Research Report
GPS・合成開口レーダ・重力観測による伊東市周辺域における地殻変動の総合研究
Project/Area Number |
08304028
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Section | 総合 |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木股 文昭 名古屋大学, 理学部, 助手 (10089849)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里村 幹夫 静岡大学, 理学部, 教授 (50126778)
松島 健 九州大学, 理学部, 助教授 (40222301)
田部井 隆雄 高知大学, 理学部, 助教授 (40207220)
笠原 稔 北海道大学, 理学部, 助教授 (40001846)
平原 和朗 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40165197)
|
Keywords | GPS観測 / 合成開口レーダ干渉 / 絶対重力 / 伊東 / 地殻変動 / マグマソース |
Research Abstract |
伊東周辺域における地殻変動を、地表変形のみならず、深部での物質移動まで論議する目的で、1996年はGPS稠密観測、絶対重力計による重力観測と合成開口レーダによる解析を試みた。 1.GPS稠密観測による地殻変動の観測 1996年6月に既存の稠密観測網でGPS観測を実施し、1995年6月と10月の観測結果と比較し、当域における水平変動を解明した。その結果、1995年10月の群発地震発生に伴い、最大5cmに達する水平変動が観測された。各点における水平変位ベクトルを最も合理的に説明するモデルとして、手石島南東から川奈崎沖におけるダイク貫入モデル(地下5kmを上限とする幅5km、奥行き6km、開口量60cm)を得た。防災科学技術研究所が群発地震発生時に計算したモデルより、地震活動、こう粋な地殻変動をより的確に説明するものである。 2.可搬型絶対重力計による重力測定 地表の地殻変動と地下深部での物質移動を議論する目的で、可搬型絶対重力計FG-5による重力絶対測定を1997年2月に伊東市新井地区のGPS基点近傍で実施した。当域での絶対重力測定は始めてである。来年度以降の反復観測から、重力の時間的変化、そして地殻変動の議論と絡めることにより、地下におけるマグマ物質の移動に関する議論を期待する。 3.衛星合成開口レーダ干渉による地殻変動の観測 1995年10月前後における地殻変動をより面的に検出する目的で、同時期前後の衛星開口レーダを解析した。しかしながら、対流圏水蒸気遅延による見かけ上の変動も検出され、水蒸気遅延誤差消去の課題を現在検討している。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] GPS大学連合: "伊豆半島周辺域における稠密GPS観測" 1996年度GPS合同シンポジウム集録. 132-135 (1996)
-
[Publications] 小林茂樹: "絶対&精密重力網の目指すもの" 1996年度GPS合同シンポジウム集録. 150-153 (1996)
-
[Publications] 村上真幸: "合成開口レーダとの結合" 1996年度GPS合同シンポジウム集録. 146-149 (1996)