1998 Fiscal Year Annual Research Report
画像データのデジタル解析による月の地質・鉱物の総合的研究-月の進化と二分性の起源
Project/Area Number |
08304033
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Research Institution | The UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
佐々木 晶 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10183823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 昭子 (前川 昭子) 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (40260012)
向井 正 神戸大学, 理学部, 教授 (10097412)
山路 敦 京都大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (40212287)
水谷 仁 宇宙科学研究所, 教授 (00011578)
宇井 忠英 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10007164)
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Keywords | 月 / LUNAR-A / 月地質 / デジタル画像 / 月探査 / クレーター / 月の起源 / 二分性 |
Research Abstract |
宇宙科学研究所の月探査機LUNAR-Aの打ち上げは延期され、平成11年度以降(おそらく平成12年度)となった。そのため、本研究開始時に考えていた打ち上げ後のデータ処理は遂行に含めることはできなかった。一方で、宇宙開発事業団と宇宙科学研究所共同の月探査計画SELENE計画が進展し、本研究のメンバーの多くが参加して、カメラ機器(LISM)などの開発に携わっている。 LUNAR-A搭載LICによる、観測提案に基づく具体的な撮像計画の立案を行った。LUNAR-Aに搭載するカメラLICの研究会を数回開催して、出されているプロポーザルの吟味と研究テーマ・対象地域と撮像時期・画像要求の関係付けを行なった。本研究の特徴の一つは、既存のワークステーション、パーソナルコンピュータを最大限利用して、中心となるデータサーバー機器および各研究者における処理を効率的に行うことである。撮像計画の立案においては、高知大学の本田を中心に、LUNAR-Aの軌道情報をWWWを利用して検索できるシステムを開発した。これにより、特定の地域を撮像できるタイミングを容易に知ることができる。 また、画像解析による月地質の研究のサポートも研究しており、本年度では宮城教育大学に画像解析ソフトウエアを導入した。 平成10年8月3日4日に、宇宙科学研究所で月の起源研究会:物理探査ミッションで知る月の内部構造と進化を開催した。この集録は九州大学の並木の努力により、日本惑星科学会誌に特集としてまとめられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山路敦: "月の起源進化テクトニクス" 地質学論集. 50. 213-216 (1998)
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[Publications] 山路敦: "月のテクトニクス:構造地質学的アプローチ" 日本惑星科学会誌遊星人. 6. 249-257 (1997)
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[Publications] Ishizaki,Y.: "Asymmetrical collisionos of planetesimals of the Earth-Moon system" Proc.31st ISAS Lunar and Planetary Symp.31. 130-132 (1998)
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[Publications] Arai,T.: "Crystallization trends of pyroxenes in the Apollo basalts,sa an indicator of lunar mare rock type" Proc.31st ISAS Lunar and Planetary Symp.31. 106-109 (1998)
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[Publications] 並木 則行: "海盆のテクトニクスと火成活動" 日本惑星科学会誌遊星人. 7. 185-191 (1998)
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[Publications] 佐々木 晶: "月の二分性" 日本惑星科学会誌遊星人. 7. 200-202 (1998)