1998 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディアによる船体構造損傷データベースの構築
Project/Area Number |
08305037
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
角 洋一 横浜国立大学, 工学部, 教授 (80107367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正岡 孝治 大阪府立大学, 工学部, 講師 (10244659)
川村 恭己 横浜国立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50262407)
北村 充 広島大学, 工学部, 助教授 (40195293)
伏見 彬 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10272379)
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Keywords | 損傷 / マルチメディア / 船体構造 / データベース / 座屈 / 腐食 / き裂 |
Research Abstract |
本研究では、設計者、修繕技術者、船主、監督機関など異なる立場の海事関係者の損傷に関する情報共有化と共通理解を形成するための手段として、各種船舶における代表的な損傷状態を収集し、その形態を最近進展の著しいマルチメディア手法により、3次元的に視覚的にも力学的にも理解しやすい形に表現した損傷データベースとして構築することを目的とする。前年度までに、腐食衰耗、き裂、座屈等の船体構造損傷に関する資料を収集し、それらをマルチメディアのインタラクティブな特性を生かして、わかり易く解説するようなデータベース構築を行ったが、本年度は、まずこれらの事例をより増やし、より充実したデータベースを構築した。また、損傷に関する情報共有化と共通理解のためには、損傷形態や損傷状況の理解だけではなく、その理論的背景や損傷発生のメカニズム、さらには、大規模な破壊現象へと通じる可能性についても充分に認識することが望ましい。そこで、本研究では、過去の船舶に関する事故事例に関する調査を行い、事故事例データベースの構築を行った。また、これらを損傷データベースや船体構造教育システムと連携することにより、損傷に関する深い理解を促すようなシステムの構築を行った。ところで、このようなマルチメディア技術は、損傷に関する共通理解(すなわち教育的利用)だけでなく、実際に運行する船舶の損傷を把握し対処するための技術として利用することが考えられる。そこで本研究では、船体の損傷情報をデータベースを中心として一元管理し、それを用いて保守管理を支援する船体損傷情報システムの提案を行った。具体的には、シングルハルタンカーを例として、船殻構造と腐食・き裂損傷に関するデータモデルを提案し、Internetを利用した試作システムを構築した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 川村恭己・角洋一・関智哉: "船体損傷情報システムに関する研究" 日本造船学会論文集,第184号. 184号. 527-536 (1998)
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[Publications] 川村恭己・角洋一・関智哉: "船体損傷情報システム構築の試み(き裂・腐食損傷のモデル化と試作システムの構築)" 第48回応用力学連合講演会 講演予稿集. 49-50 (1999)
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[Publications] 北村充 他2名: "特異性を考慮した2次元弾性問題のアダプティブリメッシング" 日本機械学会論文集 A編. 619-64. 661-665 (1998)
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[Publications] 正岡孝治 他3名: "複合荷重をうける連続矩形パネルの崩壊挙動の解析法" 関西造船協会誌. 229. 137-143 (1998)
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[Publications] 川村恭己・角洋一 他2名: "マルチメディア材料力学" アドウィン & 日経BP社, CD-ROM (1998)