1996 Fiscal Year Annual Research Report
GC含量の異なるアルファヘルペスウイルスにおける突然変異の比較研究
Project/Area Number |
08306017
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Section | 総合 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大塚 治城 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80261957)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 俊治 農林水産省家畜衛生試験場, 研究員
堀本 泰介 国立予防衛生研究所, ウイルス第一部, 研究員 (00222282)
遠矢 幸伸 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (20180119)
見上 彪 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20091506)
|
Keywords | BHV-1 / PRV / CHV / FHV / TK |
Research Abstract |
祖先は共通と考えられるアルファヘルペスウイルスが、ウシへルペスウイルス1型(BHV-1)あるいはオーエスキー病ウイルス(PRV)のような極端に高いGC含量(それぞれ72%および74%)を有するもの、イヌヘルペスウイルス(CHV)のように極端に低い(GC含量32%)もの、あるいはネコヘルペスウイルス(FHV)のような中間型(GC含量46%)に分かれて進化して行った機構の解明が本研究の目的である。平成8年度においてはFHVおよびCHVのそれぞれのチミジンキナーゼ(TK)遜伝子座に外来のDNAを導入する技術を確立した。この技術を用いてCHVのTK遺伝子座にBHV-1、PRVおよびFHVのTK遺伝子を組み込んだ組み換えCHVを構築した。これ等の組み換えCHVにおいては、組み込まれたそれぞれのTK遺伝子に突然変異が起きたものをIDUあるいはAraTなどの薬剤の選択により分離する事が可能である。更に大腸菌のLacZのcoding領域をSV40のearly promoterの下流に連結したものを組み込んだ組み換えCHVにおいては大腸菌のLacZが発現しており、MDCK細胞に感染させるとXgalに染色される青色のプラクを形成する。これはBHV-1のIEがSV40 early promoterを特異的に阻害する性質を持ち、その結果BHV-1に組み込まれたSV40 earlyI promoterは機能しない事実と対照的である。組み込んだ大腸菌のLacZ遺伝子に突然変異が起きた株はXgal染色に青色のプラクを形成しない事から容易に識別可能である。今後CHVに組み込んだ種々の遺伝子に突然変異を起こした株を多数分離し、それらの突然変異の性質、頻度等を研究する予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Xuan,X.,Maeda,K.,Mikami,T.and Otsuka,H.: "Characterization of canine herpesvirus glycoprotein Cexpressed by recombinant baculovirus in isnsect cells" Virus Research. 46. 57-63 (1996)
-
[Publications] Xuan,X.,Kojima,A.,Murata,T.,Mikami,T.,and Otsuka,H.: "Analysis of canine herpesvirus gB,gC and gD expressed by a recombinant vaocinia virus." Archives of Virology. 142(in press). (1997)
-
[Publications] Yoshitake,N.,Xuan,X,and Otsuka,H.: "Identification and characterization of bovine herpesvirus-1 glycoproteins E and I." Journal of General Virology. (in press). (1997)