1998 Fiscal Year Annual Research Report
高度情報化社会に対応する数学教育カリキュラムの開発に関する総合的研究
Project/Area Number |
08308014
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
杉山 吉茂 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 吉彦 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60000072)
山下 昭 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60036910)
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
澤田 利夫 東京理科大学, 理学部, 教授 (40000062)
三輪 辰郎 応用光学研究所, 研究員 (70030278)
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Keywords | 数学教育 / カリキュラム / 高度情報化社会 / テクノロジー / グラフ電卓 / コンピュータ / インターネット |
Research Abstract |
本研究は,高度情報化社会に対応した数学教育カリキュラムの開発のために,テクノロジーの活用を志向したモデル単元の開発を行う応用実践的研究と,それらを総合的に考察し,新しいパラダイムの構築を目指す理論的研究とで展開されてきた。研究の最終年度に当たる本年度は,次の2点に焦点を当てて研究を実施した。 1. 新しい数学教育カリキュラムの開発のためのパラダイムの構築 2. テクノロジーの活用を志向したモデル単元の開発とその評価 3. 数学教育におけるインターネットの活用とその課題の検討 まず,高度情報化社会における数学教育のあり方についての2年次までの考察,および数学的問題解決過程におけるテクノロジーの役割とその意義についての考察を踏まえ,新しいパラダイムの構築について考察した。その結果,テクノロジーの役割を重視した新しい数学教育カリキュラム開発は,身の回りの事象を数学を道具として解析していく活動を軸に展開される必要があり,例えば従来は指導目標であった「関数」が,事象を調べるための手段になるという新しいとらえ方をする必要があることが明らかになった(上記1)。 また,数学的モデル化過程を中心とするモデル単元を,中学校・高等学校の内容について開発し,それらについてはグラフ電卓の積極的活用による試行・評価を行った(上記2)。 さらに,インターネットを数学教育研究・実践のための情報発信・交流の場として位置づけた利用のあり方についての考察を行った。特に,数学的探究活動のネットワーク上での記録・公開・共有を支援するためのシステムの開発・運用の試行を行った(上記3)。 以上の研究成果について,関連諸学会で発表するとともに、研究成果報告書を作成した。
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[Publications] 杉山 吉茂 他: "高度情報化社会に対応する数学教育カリキュラムの開発に関する研究" 第31回数学教育論文発表会論文集. 293-298 (1998)
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[Publications] 飯島 康之: "Geometric Constructor/Winの開発とネットワークとの連携-数学的探究の記録・公開・共有を支援するために-" 第31回数学教育論文発表会論文集. 271-276 (1998)
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[Publications] 熊谷 光一 他: "グラフ電卓を用いた数学的活動の特徴について-缶の問題を手がかりに-" 上越数学教育研究. 13号. 1-12 (1998)
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[Publications] 清水 美憲 他: "Data Analysis with Graphing Calculators in a Japanese High school Classroom." The Proceedings of the EARCME. vol.3. 315-321 (1998)
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[Publications] 藤井 斉亮: "A Crosscultural Study of Classroom Proctices based on a Common Topic." 筑波数学教育研究. 17号. 185-194 (1998)