1997 Fiscal Year Annual Research Report
自然習得による日本語学習者の習得過程に関するエスノグラフィ的調査
Project/Area Number |
08308018
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
田中 望 立教大学, 社会学部, 教授 (10124190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 泉 大阪大学, 留学生センター, 教授 (30210438)
林 さとこ 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (50228574)
斎藤 里美 東洋大学, 文学部, 助教授 (90202077)
岡崎 敏雄 筑波大学, 文芸言語学系, 教授 (00194340)
上野 田鶴子 東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (40010087)
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Keywords | 日本語の自然習得 / アジアからの外国人女性 / 参加型アクションリサーチ / ニーズの社会的構成 / コミュニティの民主化 |
Research Abstract |
本年度は昨年度に引き続き定住するスリランカ人女性を中心に調査を進めた.なかでも,佐久町と東部町に在住する2名について,継続的に月2回程度のインタビュー・セッションをもった.また,小諸市内に住むタイ人女性についても明瞭な日本語の習得遅滞がみられ,継続的な調査をおこなった. 調査は本人に対するインタビューのほかに,家族,コミュニティの住民,子どもたちの学校の教師についてもおこなわれ,そこでは主に,日本語学習のニーズがいかにしてコミュニティのなかで構成されるかが焦点となった. コミュニティで構成されるニーズは,さまざまなチャンネルをとおして学習者本人に内在化されるが,本人自身のもつ習得ニーズと社会的に構成されるニーズとのかかわり,その内在化の過程が自然習得の進度と大きな関係があることが予想された.これが今後の解明の目標となる.
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