1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08308040
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三木 直正 大阪大学, 医学部, 教授 (40094445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 仁 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (40183769)
若松 佑子 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助教授 (20026800)
上野 直人 岡崎共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (40221105)
三品 昌美 東京大学, 医学部, 教授 (80144351)
武田 洋幸 名古屋大学, 理学部, 助教授 (80179647)
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Keywords | Zebrafish / development / BMP-4 / islet-2 / medaka / transgenic / protocadherin |
Research Abstract |
12月22日、阪大医学部にて、班会議を行った。発表内容の要旨を以下に記載する。 武田らは、Zebrafish初期胚における神経系の前後軸形成機構をmRNA注入と細胞移植法を用いて調べた。前後軸形成のシグナルは非中軸中胚葉からでていることが判明した。この研究は、従来のオ-ガナイザー(中軸中胚葉)からのシグナルを中心とした神経誘導モデルに修正を迫るものとなっている。三品らは、DNA架橋試薬TMPでゼブラフィッシュ精子を処理することにより、変異を誘発できることを見出した。ある特定遺伝子座の変異誘発頻度は、0.5%という高頻度の結果が得られた。また、小規模の2世代スクリーニングでもTMP変異法が効率的であることが示された。本法は遺伝子の単離が容易でかつsaturation mutagenesisが可能なゼブラフィッシュ変異法となると思われる。上野らは、ZebrafishよりBMP-2,4のcDNAを単離し、初期発生過程における機能を解析した。この結果これらの発現は腹側中胚葉に限局していること、また過剰発現により中胚葉の腹側化が引き起こされることから、中胚葉の腹側化因子として作用していることが示唆された。このことから、ZebrafishとXenopusで、初期発生過程のパターン形成の基本的メカニズムは保存されていることが明らかとなった。岡本らは、islet-2のLIB domainを注入すると、知覚神経の樹状突起の形成が起こらなくなることを見出し、cell automonousに働く遺伝子であると推察された。三木らは、Zebrafishから新しいprotocadherinファミリーのcDNAをクローニングし、その発現パターンが神経系に限局していることを示した、若松らは、メダカで核移植によるクローン作製を試みた。胚細胞核を未受精卵に注入し、発生させたところ、5%の個体がドナー系統のマーカーを持ち、かつ正常に発生、孵化した。これらの多くが成魚にまで成長した。このことから、細胞核を移植するための方法が確立できたと考えられる。また、リポフェクションにより、GFP遺伝子をES様細胞に導入するための条件を調べた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kikuchi,Y., Segawa,H., Okamoto,H.他: "Ocular and cerebellar defects in zebrafish induced by overexpression of the LIM domains of the islet-3 LIM/homeodomain protein." Neuron. 18・3. 369-382 (1997)
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[Publications] N.Ueno et al.,: "Conservation of BMP signaling in zabrafish mesoderm patterning." Mechanisms of Development. 61. 75-88 (1997)
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[Publications] Tamiya,G., Wakamatsu,Y.: "An embryological study of ventralization of dorsal structures in the tail of medaka (Oryzias latipes) Da mutants." Develop.Growth Differ.39. 531-538 (1997)
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[Publications] Tsukamoto,Y., Taira,E., Miki,N., Sakuma,S.他: "Gicerin,a cell adhesion molecule,participates in the histogenesis of retina." J.Neurobiol.,. 33. 769-780 (1997)
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[Publications] Koshida,S., Shinya,M., Takeda,H.: "Initial anteroposterior pattern of the zebrafish central nervous system is determined by differential competence of the epiblast." Development. (in press). (1998)
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[Publications] Ando,H. and Mishina,M.: "Efficient mutagenesis of zebrafish by a DNA cross-linking agent." Neurosci.Lett.,. (in press). (1998)