1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08355005
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安西 祐一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40051875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 毅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70206499)
佐々木 正人 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10134248)
乾 敏郎 京都大学, 文学部, 教授 (30107015)
鈴木 良次 金沢工業大学, 人間情報システム研究センター, 教授 (80013811)
佐藤 知正 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50235371)
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Keywords | 自律システム / エージェント / ロボット / 生態 / 人間 |
Research Abstract |
脳科学、心理学の発達は、人間や生物の行動(知覚や動作)の発現過程に関して新しい知見を与えつつある。例えば、脳や神経の研究は人間の行動における処理や統合の過程を明らかにしつつあるし、心理学分野においては、生物や人間行動のもつ意味を生態的アプローチにより明らかにしつつある。一方、情報処理やロボティクスの発達は機械にさまざまな行動機能を持たせることを可能にしており、これらを結び付けることによって新しい知的自律システムの可能性をつくり出しつつある。 本総合研究では、行動を科学的にアナライズする研究者と、行動を工学的にシンセシスする研究者とが意見を交換し議論することで、知的自律システムの新展開をはかり、それらの調査結果を報告書としてまとめた。 具体的には、1)生物のもつ情報処理特性に基づいた知的自律システムの検討、2)人間の心理をふまえた知的自律システムの検討、3)物理的な世界と情報の世界を統合して新しい生活世界を築くための知的自律システム応用に関して調査をすすめた。その結果、a.生命的エージェントの設計原理、b.認知・行動システムの生態原理、c.生命的ロボティックエージェント、d.生命的環境のデザインの4つを柱とする新しい研究分野により、知的自律システムの飛躍的な展開が可能であろうとの結論にいたり、報告書としてまとめた。
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