1996 Fiscal Year Annual Research Report
在日韓国・朝鮮人の人権保護及び戦後問題解決に向けた実証的総合研究
Project/Area Number |
08402001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鴨野 幸雄 金沢大学, 法学部, 教授 (40019253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名子 道功 金沢大学, 法学部, 教授 (80172568)
岡田 正則 金沢大学, 教育学部, 助教授 (40203997)
西村 茂 金沢大学, 法学部, 教授 (20164585)
定形 衛 金沢大学, 法学部, 教授 (20178693)
五十嵐 正博 金沢大学, 法学部, 教授 (70168102)
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Keywords | 強制労働 / 強制連行 / 挺身隊 / 日韓協定 / 従軍慰安婦 / 戦後補償 / 在日韓国・朝鮮人 / 人権 |
Research Abstract |
今年度は、実態調査を中心に研究を行ったが、その成果は以下の通りである。 1 大阪における在日韓国・朝鮮人の生活実態調査により、現在なお多くの人々が経済的貧困状態にあることと同時に、戦後の50年間に在日の人々の間に大きな格差が生じていることを知り得た。 2 戦後補償実現キャンペーン調査では、日本における戦後補償の状況及び運動について現状を把握した。また、韓国挺身隊問題協議会及び太平洋戦争犠牲者遺族会をはじめとする韓国の運動の状況についても認識を深めた。 3 富山県不二越起訴や石川県七尾の強制労働事件等の調査、資料収集により、地方都市での強制連行、強制労働等の実態を明らかにした。 4 戦後補償に関する訴訟に関して、現在争いとなっている裁判の訴状、判決文等の資料を収集、分析することによって法的問題点について今後の検討課題を明らかにできた。 5 韓国において、ソウル大学の国際法鄭助教授等からレビューを受け、韓国における戦後補償問題の研究、及び運動の現状について把握した。なお、あわせて韓国挺身隊問題対策協議会、太平洋戦争犠牲者遺族会、ナヌムの家等での聞き取りを行い、従軍慰安婦問題を中心に戦後補償、戦争責任問題についての問題構造についての理解を深めた。
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