1997 Fiscal Year Annual Research Report
在日韓国・朝鮮人の人権保証及び戦後補償問題の解決に向けた実証的総合研究
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08402001
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鴨野 幸雄 金沢大学, 法学部, 教授 (40019253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 英夫 金沢大学, 法学部, 教授 (40114011)
岡田 正則 金沢大学, 教育学部, 助教授 (40203997)
西村 茂 金沢大学, 法学部, 教授 (20164585)
定形 衛 金沢大学, 法学部, 教授 (20178693)
五十嵐 正博 金沢大学, 法学部, 教授 (70168102)
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Keywords | 戦後補償 / 戦争責任 / 戦後責任 / 在日外国人の人権 / 日韓関係 / 従軍慰安婦 / 強制徴用 / 環日本海 |
Research Abstract |
本年度は、1997(平成9)年度に実施した実態調査研究を踏まえ、文献研究を中心とした共同研究を進めた。 本研究の基礎となるべき邦語文献のリストの作成については、書籍に関してはほぼ網羅し、最近のものも加えて完成に近づきつつあるが、論文・資料に関してはまだ端緒についたばかりである。文献・資料の収集については、順次進めている。 戦後問題が日韓関係史にどのような形で影響し、今日どのような問題となって現れているのかを解明するために、政治・経済・文化の各領域で、そして各時代・各世代について分析を進め、これを踏まえて98年2月に国際研究会「マスメディアに現れた日韓関係の50年」を開催して、その成果を検証した。その要点は、経済的・文化的な両国の交流と発展が戦後問題の政治的未解決によって阻害されている、ということである。また、戦後補償をめぐる訴訟については、現状把握と論点の整理を行い、これを踏まえて同期日に国際研究会「強制徴用の国際法的諸問題」を開催して、日韓が官民の諸レベルで解決すべき法的および政治的課題を明らかにした。 以上の成果は、来年度早々にまとめなおし、順次公表していく予定である。また、戦後問題をめぐる日韓間の意識のギャップ(とくに若い世代の)を顕在化させて交流を深めるために、国際シンポジウムを開催すること、および上記の法的・政治的問題をより深く解明するために、国際研究会も開催する予定である。
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