1997 Fiscal Year Annual Research Report
サブミリ波-酸化炭素輝線による銀河系内星間ガスの探査
| Project/Area Number |
08404009
|
|---|
| Research Institution | The University of Tokyo |
|---|
Principal Investigator |
長谷川 哲夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50134630)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 卓 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (90237826)
半田 利弘 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40202270)
|
|---|
| Keywords | 星間物質 / 星間分子 / 天の川銀河 / 電波天文学 / ミリ波 / サブミリ波 |
|---|
| Research Abstract |
本研究は、星間一酸化炭素分子COのJ=3-2(345GHz)およびJ=2-1(230GHz)の二本の輝線を観測できる受信システムを新たに構築し、それをチリのESOにて運用している私たちの60cmサブミリ波サーベイ望遠鏡に搭載して、南天の銀河を観測を行うことを目的としている。第二年度に当たる平成9年度には以下の研究を行った。
1.受信機フロントエンドの製作
昨年度の設計に基づき、入力光学系を製作し、昨年度導入した4K閉サイクル冷凍機クライオスタットに取り付けて、230GHz帯の性能試験を行った。また350GHz帯については、ミクサ-の性能評価を行いながら、ミクサーマウントの最適化を行った。
2.観測・データ処理・解析システムの増強
遠隔操作による観測の実現に取り組み、野辺山の60cm望遠鏡一号機を三鷹からインターネット経由で制御する方法を開発した。これをチリの60cm望遠鏡二号機にも適用するためのシステム開発を行った。データ解析計算機を新たに導入し、観測データの柔軟な処理・解析がいっそうスピーディーにできるようにした。
3.60cm望遠鏡による観測とそのデータの解析
野辺山とチリの二台の60cm望遠鏡を用いて、銀河系内分子ガスの観測を行った。特に銀河系中心部のサーベイを完成させた。また銀河系外域の渦状腕のマッピング観測を行い、そのデータの解析から、腕に沿ったほぼ周期的な構造を見いだした。60cm望遠鏡による観測から予想された分子雲の内部構造を、野辺山の45m望遠鏡による広域高分解能観測により実証した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Oka,Tomoharu: "CO (J=2-1) Line Observations of the Galactic center Molecular Cloud Complex II Dynamical Structure and Physical Conditions" Astroplysical Journal. 493. 730-761 (1998)
-
[Publications] Sakamoto,Seiichi: "An out-of-Plane CO (J=2-1) Survey of the Milky Way II Physical Conditions of Molecular Gas" Astrohysical Journal. 486. 276-290 (1997)
-
[Publications] Sakamoto,Seiichi: "Extensive High-Regolation ^<12>CO Imaging of L1641 in Orion" Astrophysical Journal. 481. 302-312 (1997)
-
[Publications] Hasegawa,Tetsuo: "The CO J=2-1/J=1-0 Ratio in the Southern Milky Wang and the Large Mazellanic Cloud" ASP Conf.Ser.124. 244-250 (1997)
-
[Publications] Kumiko,Sato: "First Detection of [CI] Absorption Lines toward Sgr B2 and W49A" ASP Conf.Ser.124. 251-254 (1997)
-
[Publications] Hasegawa,Tetsuo: "A Large-Scale CO Imaging of the Galactic Center with the Nobeyoma 45-m Telescope : Shell Statistics and Star Formation History" Proc.IAU Symp.184(印刷中). (1998)
