1996 Fiscal Year Annual Research Report
重い電子系の電子スピン共鳴とサイクロトロン共鳴の研究
Project/Area Number |
08404022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本河 光博 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30028188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 仁 神戸大学, 理学部, 助教授 (70194173)
鈴木 孝 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30004344)
光藤 誠太郎 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60261517)
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Keywords | 重い電子系 / 電子スピン共鳴 / サイクロトロン共鳴 |
Research Abstract |
一言で言えば、「重い電子系の電子は本当に重いのか」、これに答えることが本研究の目的である。サイクロトロン共鳴によってそれを調べることである。この方法によって得られる、統計量ではない、個々の電子の質量をみることによって、たとえそれが軽くてもあるいは重くても、その結果は非常に興味がある。また電子スピン共鳴から局在電子と伝導電子の波動関数の重なりの積分などを求めることができ、ミクロな描像を明らかにすることができる。平成8年には本研究の主体となる高感度のベクトルネットワークアナライザーを購入した。これは8GHzから350GHzまで連続的に周波数が変化でき、一種のホモダイン検波を行い信号の強度と位相を検出する事のできる分光器である。まだ世界的にも数台しか使用されていないが本研究には適している。我々の実験に則した仕様にオプショナルな設計を行い、製作を依頼した。この実験に用いるためのヘリウム3温度での導波管クライオスタットを自作した。試料は鈴木によって作成された。強磁場は、最終的には東北大学金属材料研究所の強磁場超伝導材料研究センターに備えられている30テスラ定常磁場を用いることになるが、当面15テスラまでの超伝導磁石でテスト実験を行う。現時点では装置の調整中であり、実際の測定は次年度に行う。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M. Arai: "Quantum Spin Excitations in the Spin-Peierls System CuGeO_3" Phys. Rev. Lett.77・17. 3649-3652 (1996)
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[Publications] S. Kimura: "Submillimeter-Wave Electron Spin-Resonance Measurements for Single-Crystal Y_2Cu_2O_5" J. Phys : Condens. Matter. 8. 5461-5473 (1996)
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[Publications] N. Kitamura: "Magnetic Relaxation of Spins in CaO-P_2O_5 System" Physica B. 219Z220. 112-114 (1996)
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[Publications] M. Motokawa: "Cu-Ag Alloy Bitter Type Magnet for Repeating Pulsed Field" IEEE Trans. on Mag.32・4. 2534-2537 (1996)
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[Publications] S. Kimura: "Submillimeter Wave ESR Measurements of Metamagnetic Y_2Cu_2O_5" Int. Journal of Infrared and Millimeter Waves. 17・5. 833-841 (1996)
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[Publications] H. Ohta: "High Field ESR of Kagome Antiferromagnets SrCr_xGa_<12-x>O_<19>" J. Phys. Soc. Jpn. 65・3. 848-852 (1996)