1997 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ波形多元解析と計算機実験の融合による磁気圏非線形波動力学の研究
Project/Area Number |
08404027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 絋 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (00026139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 裕子 千葉大学, 工学部, 助手 (70184934)
小嶋 浩嗣 京都大学, 超高層電波研究センター, 助手 (10215254)
大村 善治 京都大学, 超高層電波研究センター, 助教授 (50177002)
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Keywords | GEOTAIL / PWI / プラズマ波動 / 計算機実験 / 非線形波動 / 波形受信器 / ESW / BEN |
Research Abstract |
平成9年度は波形のデータベース化を本格的に開始する手始めとして、波形(特に、静電孤立波(ESW)について)のインデックス作成を行った。このインデックスを利用することによって、ESWがいつ頻繁に発生していたのか、また、そのESWが磁場に対して、どちら向きに進んでいたのか(すなわち、磁場を遡って上流に向かっていたのか、また、下って、下流に向かっていたのか)を知ることができる。このようなインデックスをデータベースとともに登録しておくことによって、実際に波形を観なくても、ESWが発生していたと思われる時間帯を知ることができる。このようなデータを更にCD-ROMにして簡単なアクセスが可能なように工夫している。一方、「このESWの伝搬特性を調べることによって、その発生領域などが特定できる」、ということを一次的な処理で確認するために、ESWが発生していた時間帯をマニュアルで抜き出して、限られたイベントでどのような傾向がみられるかを調べた。その結果、このような限られたイベントを調べるだけでも、その波形の特徴から導き出されるESWの伝搬方向から有意義な結果が得られることがわかった。すなわち、地球の近傍数十REのところで、地球に向かうESWと地球から離れるESWの割合が逆転することがわかった。これは、ESWの発生がリコネクションポイントと非常に密接な関係があることを示唆している。今年度はこのように限られたデータで統計解析を行ったが、来年度は、前述のデータベースを用いた更に詳細な統計解析によって更に有意義で明らかな結果が得られるものと期待される。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Matsumoto et al.: "Plasma waves in Geospace : GEOTAIL Observations" AGU Monograph. in press (1998)
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[Publications] H.Kojima et al.: "GEOTAIL waveform observations of broadband/narrowband electrostatic noise in the distant tail" J.Geophys.Res.102. 14439-14455 (1997)
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[Publications] H.Kojima et al.: "Modulated electron plasma waves observed in the tail lobe : GEOTAIL waveform observations" Geophys.Res.Lett.24. 3049-3052 (1997)
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[Publications] H.Matsumoto and Y.Usui: "Intense bursts of electron cyclotron harmonic waves observed at the dayside magnetopause with GEOTAIL spacecraft" Geophys.Res.Lett.24. 49-52 (1997)
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[Publications] H.Matsumoto et al.: "Plasma waves in the upstream and bow shock regions observed by GEOTAIL" Advances in Space Research. 20. 683-693 (1997)