1998 Fiscal Year Annual Research Report
ラジカル制御を用いた表面反応過程及び薄膜形成に関する研究
Project/Area Number |
08405005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
後藤 俊夫 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 昌文 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (10232472)
堀 勝 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80242824)
河野 明廣 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (40093025)
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Keywords | プラズマ / CVD / ラジカル / 多結晶シリコン / アモルファスシリコン / 吸収分光法 / プロセス / ダイヤモンド |
Research Abstract |
本年度は、低温で良質の多結晶シリコンを形成するために昨年度までに開発した2段階成長プロセスについてさらに詳しく調べた。2段階成長プロセスでは薄膜の形成初期に荷電粒子を除去し、その後、成長時は荷電粒子も含めた通常のプラズマを用いて形成する。この方法により約20nmの膜厚から結晶核を形成することに成功した。昨年度までの成果と本年度の成果により、初期成長段階にH原子イオンは除去し、さらにH原子の供給を増加させることで、結晶核を壊さずに高品質な膜を高速成長させることが可能であることが判明した。装置としては、プラズマ源に対して基板を走査できる機構を採用することで大面積化にも対応可能であると考えられる。 さらに、C原子密度をモニタする真空紫外吸収分光法を開発し、ダイアモンド薄膜プロセスにおいてもC原子密度と他のラジカル密度との振る舞いから、薄膜形成におけるラジカルの役割を解明した。その結果、低圧プラズマでは、C原子はアモルファス層の形成に寄与し、OHラジカルがダイヤモンド表面を終端しているH原子を効果的に引き抜きダイヤモンド層の成長を促進していることが判明した。 以上、3年間の本研究をとおして多結晶シリコンとダイヤモンド形成プロセスにおいてラジカルの役割を解明することで重要な知見を得ることに成功した。さらに、これらの知見を基にラジカルを制御することで薄膜のさらなる高品質化が期待できるプロセスを構築した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Murata et.al: "Effect of ion bombardment on the initial growth In low temperature poly-Si formation" Proceedings of 4th International Conference Reactive Plasmas. 107-108 (1998)
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[Publications] H.Ito et.al: "Behavior of atomic C species in inductively coupled plasma" Proceedings of 4th International Conference Reactive Plasmas. 209-210 (1998)
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[Publications] R.Nozawa et.al: "In-situ observation of hydrogenated amorphous silicon surfaces in electron cyclotron resonance hydrogen plasma annealing" J.Appl.Phys.85・2. 1172-1177 (1999)
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[Publications] H.Ito et.al: "Diamond deposition and behavior of atomic carbon species in a low pressure inductively coupled plasma" Jpn.J.Appl.Phys.(in print). (1999)
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[Publications] R.Nozawa et.al: "Low temperature poly-crystalline silicon formation with and without chrged species in electron cyclotron resnance SiH_4/H_2 plasma enhanced chemical vapor deposition" J.Vac.Sci.Technol.(in print). (1999)