1996 Fiscal Year Annual Research Report
多相複雑流体における移動現象の高分解能光電計測による機構解明とモデリング
Project/Area Number |
08405019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前田 昌信 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱田 公一 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40156592)
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Keywords | レーザ計測 / 粒子画像流速計 / 気泡流 / 二相流 / ホログラフィ / 3次元計測 / 乱流 |
Research Abstract |
平成8年度は、気泡近傍の流動場を対象として周囲流体の乱流構造および乱れ発生のメカニズムを明らかにするための実験的研究を行った。実験は一様流中に配置した単一気泡の界面近傍の流れ構造の解明と共に、並列に配列された二つの気泡の相互干渉に伴う流れ構造の変化を測定した。流体の速度計測にはトレーサ粒子に蛍光粒子を用いた粒子画像流速計を、気泡形状の測定には赤外線LEDを光源とするバックライティング法をそれぞれ用いることで瞬時の気泡形状及びその近傍の流動場の同時計測を可能とした。 その結果、二つの気泡後流が激しく干渉する位置で乱流エネルギの生成率が高い値を取り、このうち接線応力によるエネルギの生成率は単一気泡後流と同様の分布を示すのに対し、主流方向の放線応力によるエネルギの生成率は、後流同士の干渉が原因となり二つの気泡の後流間において高い値を取ることが判った。これらのことから、気泡流において並列に配置された気泡の誘起する乱れは、単一気泡から誘起される乱れに加え、気泡後流間の干渉による乱れの発生を考慮する必要性が示唆された。 また、広い領域における流れ場の空間構造を定量的に把握するための計測法として、ホログラフィを用いた粒子画像流速計の開発を行った。本年度は、ホログラフィによるトレーサ粒子の記録を最適化する撮影条件を検討し、本手法の計測精度、空間分解能を評価した。その結果、計測精度は【+-】3pixel、空間分解能は0.5×0.5×1.5mm^3であり、本手法の3次元流体計測法としての有効性を示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 飯塚,前川,菱田,前田: "気泡を含む流れの乱流構造(PIVによる単一気泡近傍の流動場の計測)" 第33回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 453-456 (1996)
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[Publications] Tokuhiro,Maekawa Iizuka,Hishida,Maeda: "The Effect of a Single Bubble on Turbulence Structure in Grid Turbulence Flow by combined Shadow-Image and PIV Technique" 8th International symposium on applications of laser techniques to fluid mechanics. 2. 35,2,1-35,2,8 (1996)
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[Publications] Hishida,Tokuhiro,Maeda: "Measurement of Bubble Motion and Fluid Turbulence Structure" Proceedings of The Japan-U.S.Seminar on Two-Phase Flow Dynamics. 387-394 (1996)
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[Publications] 藤原,前川,菱田,前田: "気泡を含む流れの乱流構造(気泡間の相互干渉と気泡周囲の流れ)" 第34回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (1997)