1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08405037
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
半谷 裕彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90013193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 健一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40234041)
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Keywords | 空間構造 / 形態解析 / 逆問題 / 不安定構造 / ホモロジー設計 / 自己応力 / 最適形態 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
構造力学は,主に,設計された構造物の形態を基点に,そこからの変位や応答など,設計された構造物の性質を把握するために用いられている。しかし,最近,工学や理学等の分野で形態に関する研究が盛んに行われ形態を創生するための力学が芽生えつつある。構造物の形態を設計する過程(形態設計過程)と設計された形態が外乱等によって変化していく過程(形態変化過程)を考える場合,本研究は形態設計過程における理論と解析における研究として位置付けることができる。スペースフレーム,膜構造,展開構造等は空間構造に属し,形態と抵抗能力が密接に関連しており,形態抵抗型構造に含まれる。そのため,設計段階における構造形態の創生と創生技術としての形態解析法の研究は重要な課題である。本研究では構造解析の基礎方程式:適合方程式,釣り合い方程式,荷重-変位式を基礎とする形態解析を取り上げ,個々の形態解析の性質を明らかにし,その性質に基づく理論構成を行う。次いで,解析法を提案し,数値解析を行い,提案した方法の有用性を評価する。本年度は,次の項目の研究を実施している。(1)アクチュエータ制御による形態制御構造:形態制御構造の課題として、ホモロガス変形を満足するための制御力の評価法と最適アクチュエータの配置理論の構築,(2)地震外乱に対して最小変位を生じる塔状構造物の形態解析:GA(遺伝的アルゴリズム)を利用して,エルセントロ,八戸,神戸,タフト地震波に対する最適形態を決定する数値解析法を開発,(3)骨組み構造の畳み込み解析:一般的な骨組み構造を目的の形状に畳み込むという問題に対し,構造物の幾何学的形状に基づいて動きに最も無駄の少ない畳み込み経路を求める解析手法を提案。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 銭 志偉, 半谷裕彦: "摂動法と有限要素法による弾性シェルの座屈解析" 構造工学論文集. Vol.43B. 63-70 (1997)
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[Publications] 半谷裕彦, 田波徹行, 他: "Bott・Duffin逆行列の静的及び動的解析への応用" 計算工学講演会論文集. Vol.2,No.1. 41-44 (1997)
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[Publications] 川口健一, 半谷裕彦: "特異値分解を用いたトラス構造物の大変位解析" 計算工学講演会論文集. Vol.2,No.3. 1195-1196 (1997)
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[Publications] 瀧 論, 半谷裕彦: "上下加振を受ける偏平アーチの動座屈に対する最適形状" 日本建築学会構造系論文報告集. No.497. 91-98 (1997)
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[Publications] 川口健一, 半谷裕彦, 他: "骨組み構造の畳み込み解析" 日本建築学会構造系論文報告集. No.498. 99-104 (1997)
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[Publications] 桜井宏, 半谷裕彦: "圧電シェルのセンシングと振動制御 分割分布センサとアクチュエータ" 日本建築学会構造系論文報告集. No.504. 65-72 (1997)