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1997 Fiscal Year Annual Research Report

細胞内インスリンシグナルの分子制御機構とその異常

Research Project

Project/Area Number 08407027
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

春日 雅人  神戸大学, 医学部, 教授 (50161047)

Keywords3T3ーL1脂肪細胞 / Akt(PKB) / PKCλ / dominantーnegative変異体
Research Abstract

細胞内インスリンシグナルの分子制御機構を明らかにするために、対象として3T3ーL1脂肪細胞を用いることとした。この細胞は、糖輸送に対するインスリンの効果が7〜8倍認められるなど、インスリンの代謝効果を検討するには最適の細胞と考えられている。しかしながら、3T3ーL1線維芽細胞から培養細胞系で脂肪細胞に分化させる必要があり、従って外来遺伝子の発現が難しいという問題点があった。我々は、アデノウィルスベクターを用いればこの点を克服できることを見い出した。そして、アデノウィルスベクターを用いてPI3ーキナーゼのdominant negative変異体を3T3ーL1脂肪細胞に発現すると、インスリンによる糖輸送の活性化などのインスリン作用が低下することを見い出した。すなわち、インスリンの糖輸送活性化作用は、PI3ーキナーゼを介して伝達されていると考えられた。次に、PIー3キナーゼの下流について検討した。我々はPI3ーキナーゼの下流で働くと想定されているAktに関し、各種変異体を作製してアデノウィルスベクターを用いて3T3ーL1脂肪細胞に発現したが、AktーAA(Aktの燐酸化部位である308番目のスレオニンと473番目のセリンをともにアラニンに変えた変異体)のみがインスリンによる内因性Aktの活性化を阻害した。しかしながら、AktーAAはインスリンによる糖輸送の活性化を阻害せず、Aktはインスリンによる糖輸送の活性化に必要ないと考えられた。我々は、PKCλについて、そのキナーゼ欠失型変異体がインスリンによる内因性PKCλの活性化を阻害すること、ならびにこの変異体がインスリンによる糖輸送の活性化を阻害することを見い出した。従って、インスリンによる糖輸送の活性化にはPKCλが必要と考えられた。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Noguchi,T., Matozaki,T., et al.: "Characterization of a 115-kDa protein that binds to SH-PTP2, a protein-tyrosine phosphatase with SRC homology 2 domain, 〜" J. Biol. Chem.271. 27652-27658 (1996)

  • [Publications] Sakaue,H., Ogawa,W., et al.: "Phosphoinositide 3-kinase is required for insulin-induced but not for growth hormone or hyperosmolarity 〜," Mol. Endocrinol.11. 1552-1562 (1997)

  • [Publications] Takada,T., Matozaki,T., et al.: "Roles of the complex formation of SHPSー1 with SHPー2 in insulin-stimulated MAP kinase activation," J. Biol. Chem.(in press). (1998)

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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