1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08407045
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金田 清志 北海道大学, 医学部, 教授 (60000957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廉澤 剛 北海道大学, 獣医学部, 講師 (70214418)
藤永 徹 北海道大学, 獣医学部, 教授 (50181376)
鐙 邦芳 北海道大学, 医学部, 助教授 (00159419)
庄野 泰弘 北海道大学, 医学部, 助手 (80261288)
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Keywords | 人工椎間板 / 生体力学 / 組織学的検討 / 長期動物実験 |
Research Abstract |
本研究では動的環境下におかれた高密度ポリエチレン加工(生体活性セラミックをスプレーコーティング処理)人工椎間板(以下;人工椎間板)の置換後の経時的変化を生体力学的、組織学的手法を用いて調査し、今後の臨床応用へ向けての基礎的データを蓄積する。平成10年度は成羊32頭を用いた本実験を以下の4群で施行した。第1群:内固定非使用群、第2群:内固定使用群、第3群:吸収性ロッド使用群、第4群:粘着性吸収性高分子材料固定群である。このうち15頭を術後4または6カ月で屠殺し、内10頭の力学試験、組織学的検討を終了した。現在、人工椎間板と骨界面の走査電子顕微鏡を使用した評価を通して、骨との接合界面の微細形態を検討している。これらの結果を本年の学会に発表し、第一報として論文発表予定である。また他の3群についても、平成10年度秋までに力学試験と一部の組織学的検討を終了予定である。現時点では、当初の難題であった人工椎間板と椎体界面の生物学的癒合は部分的に達成され、今後はこの癒合率を上昇させ、かつ癒合した人工椎間板と椎体複合体の物性をより正常に近づけていく段階に達している。これらと並行して、人工椎間板自体の生体内での劣化の有無と生体力学的変化を詳細に検討中である。また、将来的な臨床応用を考慮した内固定を省くための新しい生体活性のある吸収性材料についても、引き続き研究を進めている。
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