1999 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムイオン画像解析装置と遺伝子解析による悪性高熱症素因のスクリーニング
Project/Area Number |
08407052
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
弓削 孟文 広島大学, 医学部, 教授 (40034128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 恭弘 広島大学, 医学部, 助手 (00263682)
前原 康宏 広島大学, 医学部・附属病院, 講師 (20238877)
河本 昌志 広島大学, 医学部, 助教授 (40127642)
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Keywords | 悪性高熱症 / Ca-induced Ca release / 骨格筋細胞 / カルシウム動態 / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
平成11年度は,CICR(Ca-induced Ca release)速度の測定を行ったのは19例であった.14例は筋生検後クール宅急便にて摘出された骨格筋を輸送,5例は当病院で筋生検を行った.この19例の筋生検理由の内訳は,高CPK血症4例(運動後高CPK血症2例),術後の悪性高熱症3例,悪性高熱症の家族歴3例,劇症型悪性高熱症3例,亜型悪性高熱症発症2例,熱中症2例,悪性症候群1例,筋疾患の家族歴1例であった.CICR速度の亢進が認められたのは4例で,劇症型悪性高熱症2例,亜型悪性高熱症発症1例,運動後の高CPK血症1例であった.悪性高熱症劇症型の症例集計は続けており,総計354例で1990年以降の死亡率は16%であった. 骨格筋細胞のカルシウム動態については,ヒトの骨格筋培養細胞を用いて検討を行った.骨格筋培養細胞が形態学的に筋管細胞となった時のハロタンとカフェインによる濃度依存性のカルシウム濃度の上昇を観察した.さらに,実際にヒトから生検された骨格筋から培養を行った.得られた細胞から磁気細胞分離装置で線維芽細胞を除去した後に,培養を10日〜14日行うと筋管細胞が認められた.これらの細胞はカフェイン10mMでカルシウム濃度が上昇し,これはプロカインにより抑制された.今度,さらにこういった細胞のカフェインやハロタンの濃度依存性のカルシウム上昇作用を検討すれば,悪性高熱症の素因の有無を検討できると考えた. 遺伝子検索につては,CICR速度の異常が認められた患者5名とその家族1名の白血球からDNAを取り出した.SSCP法等で今までに報告された数カ所のone point mutationの検索したが,検索した範囲では異常は認められなかった.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 奥司郎 向田圭子 牧瀬則子 佐井義和 野坂修一 前原康宏 弓削孟文: "生検筋による悪性高熱症診断のための出張検査"日本臨床麻酔学会誌. 19(9). 574-577 (1999)
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[Publications] 前原康宏 向田圭子 河本昌志 弓削孟文: "1990年以降の悪性高熱症死亡例の検討"日本臨床麻酔学会誌. 19(8). S156 (1999)
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[Publications] 向田圭子 前原康宏 弓削孟文: "1990年以降の劇症悪性高熱症の特徴"日本臨床麻酔学会誌. 19(8). S157 (1999)
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[Publications] 弓削孟文 佐伯昇 前原康宏 向田圭子: "培養骨格筋細胞を用いたMH診断への試み-ラット筋芽細胞のカフェインに対するカルシウム動態-"麻酔と蘇生. 35(1). 21 (1999)
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[Publications] 向田圭子 前原康宏 弓削孟文: "CGS(Clinical GradingScale)を指標としたCICR検査のsensitivityの検討"麻酔と蘇生. 35(1). 21 (1999)
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[Publications] 前原康宏 河本昌志 弓削孟文 向田圭子 讃岐美智義: "広島大学悪性高熱症Webサイトの紹介と問い合わせ状況について"麻酔と蘇生. 35(1). 22 (1999)
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[Publications] 分担執筆 前原康宏: "専門医のための麻酔科学レビュー'99 19.悪性高熱症"監修者 天羽敬祐 発行者 渡辺嘉之 発行所 総合医学社. 254 (1999)