1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08408004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米倉 伸之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30011563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 勲夫 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30107453)
茅根 創 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60192548)
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Keywords | サンゴ礁 / 物質循環 / 川平サンゴ礁 / 石垣島 / 琉球列島 / 完新世 / 界面変化 / 有孔虫 |
Research Abstract |
サンゴ礁生態系における地形形成と物質循環について、主として琉球列島石垣島、喜界島で調査を行い、以下のような研究成果を得た。 (1) 琉球列島石垣島において、サンゴ礁の地形構造、生物分布、海水流動などを観測し、礁原の掘削調査で得た試料を分析し、現在と完新世中期以降におけるサンゴ礁の堆積過程を明かにした。その結果、約2000年前の海面低下により礁嶺が干出するようになり、礁嶺での有孔虫の生産量が増大し、礁池の堆積物に占める有孔虫の割合が増加したことなどが明かになった。 (2) 石垣島の現生サンゴ群体と喜界島の完新世サンゴ化石の年輪解析を行い、完新世中期における古環境について検討し、琉球列島周辺海域では約6000年前に表層海水温が現在より低かったことが判明した。 (3) サンゴ礁生態系における群集代謝速度(光合成/呼吸・石灰化)を定量するために、海水の二酸化炭素計測装置を開発して測定を行った。その結果、サンゴ礁の場と環境条件によって二酸化炭素の吸収/放出が変化することを明かにした。 (4) 石垣島白保サンゴ礁では、陸域からの地下水による硝酸イオンの流入が大きく、陸域における人間活動の影響が大きいものと推定された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Morimoto, M.et al.: "Effect of seasonal difference in growth rate of coral skeletons on Oxygen isotope records" Coral climatology by arnual bounds.30-34 (1998)
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[Publications] Yamano, H.et al.: "Water circulation in fringing reef located ina monsoon area : kabira Reef, Ishigaki Island, Southwest Japan" Coral Reefs. 17. 89-99 (1998)
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[Publications] Yonekura, N.et al.: "Recent Japanese activities related to the IGBP-LOICZ Project" Global Environmental Research. 1 (1〜2). 1-9 (1998)