1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08451024
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
太田 信夫 筑波大学, 心理学系, 教授 (80032168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺澤 孝文 岡山大学, 教育学部, 講師 (90272145)
茂呂 雄二 筑波大学, 心理学系, 助教授 (50157939)
高橋 秀明 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (30251002)
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Keywords | 潜在記憶 / 顕在記憶 / 加齢 / プライミング / エピソード記憶 / 再認記憶 / 記憶高進 |
Research Abstract |
実験1、潜在記憶と顕在記憶における高齢者と青年の比較 実験1A 知覚的プライミングと再認 知覚的プライミングのテストとして絵画完成テスト及び、その絵画(線画)を表す単語の再認テストを用いて、2(年齢:高齢者、青年)x2(学習材料:絵画、単語)x2(提示項目:学習項目、非学習項目)の3要因計画で実験を行った.結果は、青年に比べ高齢者は、再認テストの成績は低下しているがプライミングは変化していなかった. 実験1B概念的プライミングと再認 概念的プライミングテストとして一般的知識質問テスト、及び、その質問の答の単語をターゲットとした再認テストを用いて、実験1Aと同形式の実験計画で、青年と高齢者に個別実験を行った.結果は、再認テストも概念プライミングテストも高齢者の方が低かった。また全体的に、高齢者は、言語条件より絵画条件で高得点を示していた. 実験2、 高齢者の問題解決における手続き記憶 実験2A 「ハノイの塔」を改良した「モンキー缶」課題を用いて、青年と高齢者の問題解決過程の検討を行った.一週間後の手続き記憶は、青年と同様に高齢者も認められたが、方法的な問題点が残された. 実験2B 前実験の方法的問題点を改善して、前実験と同様の実験計画で実験を実施した.その結果,手続き記憶に対して、高齢者は、認知方略的な面よりも運動感覚的な面で影響力が大きいことがわかった. 実験3A,B 記憶高進に対する加齢の影響 単語を用いた記憶高進の実験を、青年と高齢者に行った。実験3Aでは加齢のみを、実験3Bでは、それに加えてカテゴリー分類作業を独立変数とした.結果は、高齢者は忘却要因が多く、それは項目間連合が原因であると示唆された。
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