1997 Fiscal Year Annual Research Report
不登校のタイプに基づく登校刺戟についての理論的・教育臨床的研究
Project/Area Number |
08451030
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Research Institution | Tokyo Seitoku University |
Principal Investigator |
高野 清純 東京成徳大学, 人文学部, 教授 (70015428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 一夫 信州大学, 教育学部, 教授 (40135116)
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Keywords | 登校拒否 / 登校刺激 / 登校拒否の原因 / チェックリスト / 登校拒否の経過 |
Research Abstract |
平成9年度において本研究では、次のことを行った。 本研究初年度において1)不登校に関する文献、資料の収集と検討および事例の収集、2)不登校に関連する変数の理論的な検討、3)不登校に影響している変数の検討のための調査用紙の作成と実施、4)不登校に影響する変数の抽出、5)不登校に影響する変数の抽出が行われた。本年度は登校刺激の分類を中心に研究が行なわれた。 1)実態調査および事例の検討による「登校刺戟」の理論の構成 前年度における不登校について調査を基に理論的構成を行われた。その理論的構成の過程で登校拒否のタイプにはその原因が予期的な原因(不安)によるものといじめられたなどの経験によるものがあることが明らかになった。それらを考慮して事例について理論的分類について再検討が行なわれた。 2)不登校の原因と登校拒否の段階による不登校のタイプの分類 不登校の予期的あるいは経験による原因による分類に加えて、その経過による段階を考慮してタイプ別の分類が行なわれた。これは登校拒否を潜在期を含め4つの経過としてとらえ分類の要因として考えた。 3)不登校の原因による教師用分類テストの作成 現場での教師が、上記の不登校の経過および原因による分類を行いやすくするために教師用「不登校分類チェックリスト」の作成が行なわれた。そのチェックリストは、それぞれの経過段階で典型的なタイプを示している。これは信州大学教育学部紀要に発表された。 4)上記分類に加えて「年齢(発達)」を考慮した不登校の分類の検討 「不登校分類チェックリスト」は、発達を考慮して、3つの年齢段階でのそれぞれのチェックリストの作成が行なわれた。これは72の分類から実際にケースが見られた52のタイプを選択した。
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