1997 Fiscal Year Annual Research Report
日本社会における社会制度体の存続過程に関する実証的研究
Project/Area Number |
08451048
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
新保 満 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60235778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 苑子 淑徳大学, 社会学部, 教授 (30100986)
和崎 春日 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (40230940)
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Keywords | 農村 / 農協 / イエ / ムラ / 後継者 / 農地意識 |
Research Abstract |
1997年度は、9月8日より22日にわたり、秋田県鹿角市八幡平曙地区の389戸の面接調査を実施した。日本女子大学現代社会学科の学生12名(3年生10名、4年生2名)は、7月10日までに質問票を準備し、上記の期間中は鹿角市立八幡平公民館に宿泊し、手分けして自転車で農家を訪問し、面接した。私は、各集落の代表的な農家の所帯主に、濃密な聞き取りを行い、現在の農村における家や部落がどのような形で存在し続けているかについての理解を得ることができた。この調査の報告書は、1998年1月に完成し、かづの農協(2部)、公民館(1部)、現代社会学科(1部)に寄贈した。 鹿角調査と並行して、1998年3月初旬に、山形県酒田市大字豊原(かって「豊原村」として有名な村落)20戸の調査を行った。この調査では、鹿角調査と異なる視点から、家の継続の状況把握につながる洞察を得た。この調査報告書は、1998年4月に執筆の予定である。 都市部門では、変化が激しいと一般に考えられている都市社会だが、ただ単に変容過程ばかりにおおわれている訳ではないことを焦点に調査した。都市祭礼・大文字を担う祭祀集団が、現代の資本性のなかで変容を受け入れつつ、伝統的な資源(物質、場所、衣服、伝説、etc)を再活用しながら、歴史性とある部分連続性をもって、集団性や文化を再構築している動態を、特に祭りプロセスにある世代間関係から、調査・研究した。
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