1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08451077
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
深谷 克己 早稲田大学, 文学部, 教授 (20063696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保坂 智 国士舘大学, 文学部, 教授 (40209218)
安在 邦夫 早稲田大学, 文学部, 教授 (30120900)
外園 豊基 早稲田大学, 教育学部, 教授 (60099653)
紙屋 敦之 早稲田大学, 文学部, 教授 (00194978)
村田 安穂 早稲田大学, 教育学部, 教授 (90063601)
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Keywords | 意識 / 相互関係 / 岡山藩 / 池田氏 / 藩政 / 明君 / 異見 / 公儀 |
Research Abstract |
2年間に以下の現地調査に出かけ、史料閲覧・撮影とフィールドワークを行なった。岡山大学附属図書館・岡山市中央図書館では村方・町方史料を中心にマイクロフィルム29巻、山口県文書館では幕藩関係の記録を始め60巻、鳥取県立博物館では朝鮮通信使の記録を中心に29巻、津山郷土博物館では藩主関係史料を6巻撮影した。この他随時、早稲田大学図書館架蔵の「池田家文庫藩政史料マイクロ版集成」を閲覧・複写した。岡山以外の地域に出かけた理由は、岡山藩関係史料の存在調査と、岡山藩の事例を相対化する素材を収集するためである。 これらの調査で得た知見や史料を分布するため、4グループで史料を論読し、重要史料は翻刻・紹介し、その成果を共有するため研究報告を開いた。その他個々に史料の分析・検討を行なった。以上の活動によって得られた成果のうち、1岡山藩権力と家臣団・領民との関係、2岡山藩権力と東アジア、の成果に絞って述べたい。 1は池田光政の時期を中心に検討した。「明君」光政の治世は、後世岡山藩政の重要な規範となった。従来法令と漠然と捉えられてきた光政の言葉には、教論的性格の強い「異見」がある。「異見」の分析を通じて、お互いに他者をどのように認識し、それが現実の関係をどのように規定したかを考察した。 2は朝鮮通信使・琉球使節に対する岡山藩の接待役を考察した。岡山藩は「国主」として幕藩制国家のもとで重要な地位を占めており、それが外交使節の接待役に明瞭にあらわれていた。接待役勤仕を通じて、藩権力に「国主」としての意識が再生産され、それが対幕府・諸藩との関係を規定した。 1・2を中心に多岐にわたる2年間の研究成果をもとに報告書を作成する。さらにシンポジウムを開催し、論文集を刊行する。また基礎的データの蓄積・紹介のための撮影史料目録も完成し、広く学界の共有財産としたい。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 深谷 克己: "明君創造と藩屏国家(三)-預治と自恃の明君像-" 早稲田大学大学院文学研究科紀要. 第42輯. 35-49 (1997)
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[Publications] 紙屋 敦之: "日本国王と琉球国司" 新しい琉球史像-安良城盛昭先生追悼論集-. 45-59 (1996)
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[Publications] 紙屋 敦之: "徳川家康と琉球王の対面に関する一史料" 日本史攷究. 第22号. 45-54 (1996)
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[Publications] 紙屋 敦之: "大君外交の海外情報ルート" 近世日本の海外情報. 9-22 (1997)
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[Publications] 泉 正人: "近世における戦国大名旧臣の結合" 民衆史研究の視点. 255-280 (1997)
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[Publications] 村田 安穂: "明治維新期神葬祭運動の顛末" 日本史攷究. 第22号. 1-17 (199)
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[Publications] 安在 邦夫: "地方における大同団結運動の一断面" 社会科学討究. 第124号. 93-118 (1997)
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[Publications] 保坂 智: "茨城県百姓一揆年表" 國士舘史学. 第5号. 117-155 (1997)
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[Publications] 深谷 克己: "書評 宮崎克則著『大名権力と走り者の研究』" 歴史学研究. 第699号. 38-40 (1997)
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[Publications] 深谷 克己: "書評 伊藤忠士著『近世領主権力と農民』" 日本史研究. 第425号. 68-73 (1998)
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[Publications] 紙屋 敦之: "大君外交と東アジア" 吉川弘文館, 309 (1997)
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[Publications] 保坂 智: "百姓一揆研究文献総目録" 三一書房, 471 (1997)