1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08451089
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Research Institution | Tokai Univ. |
Principal Investigator |
近藤 英夫 東海大学, 文学部, 教授 (70119676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健 国士館大学, イラク古代文化研究所, 教授 (00103672)
田尾 誠敏 東海大学, 文学部, 助手 (90216599)
春田 晴郎 東海大学, 文学部, 助教授 (90266354)
禿 仁志 東海大学, 文学部, 教授 (10186009)
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Keywords | オリエント / 都市 / メソポタミア / インダス文明 / エジプト / アナトリア / イラン / 東南ヨーロッパ |
Research Abstract |
本研究は、本年度が最終年度にあたる。本年度の研究および作業であるが、昨年度までの2年間で行った個別研究の取りまとめと、総括的研究とを行った。 過去、オリエント諸地域(エジプト、メソポタミア、アラビア湾岸、イラン、西北インド、アナトリア、東南ヨーロッパ)それぞれに焦点をあて、個別研究をすすめてきた。また、比較研究をすすめるべく、中国の都市発生の問題についても扱った。さらに、研究課題の概念化作業についてもおこなってきた。 過去2年間の各研究は、講師の研究発表とそれについての討議とを重ねることですすめてきた。本年度は、その個々の研究の原稿化を図った。原稿は、研究発表のレジメではなく、新たに書き起こした。そうすることによって、討議が活きると考えたからである。各研究発表者が書き起こした原稿もとに、研究代表者・研究分担者が、古代オリエントの都市の地域性、時代性について討議を行った。 上の討議では、「都市」を巡る議論は通時的には行なえないこと、すなわち、人類史上の発展段階によって「都市」の概念が変わることなどがあらためて指摘され、都市概念の規定について意見交換をおこなった。 結果、これまでに研究集会をかさねすすめてきた個別研究のうち、12テーマの論考を掲載する冊子(A4版、118頁)の完成をみた。この冊子の作成およびそれを巡る議論が、本年度の研究実績と考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 近藤英夫: "インド亜大陸の基層文化を成す-潅漑システムのなかったインダス川と文明-" 季刊 江川レビュー. 102. 24-31 (1998)
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[Publications] 松本 健: "潅漑農耕B.C.5000年に始まる-チグリス・ユーフラテス両河と文明" 季刊 河川レビュー. 102. 10-15 (1998)
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[Publications] 禿 仁志: "ブルガリア、デャドヴォ遺跡の発掘調査-国際共同調査の一実例-" 学術日報. 52-1. 28-34 (1999)
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[Publications] 春日晴郎: "「イラン系王朝の時代」" 岩波講座世界歴史大2巻 オリエント世界 岩波書店. 61-93 (1998)