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1996 Fiscal Year Annual Research Report

19世紀英国散文に見られるロマン主義精神

Research Project

Project/Area Number 08451098
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

富士川 義之  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20083264)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) HUGHES G.E.M  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, その他 (10281700)
大橋 洋一  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (20126014)
高橋 和久  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10108102)
Keywordsロマン主義 / フランス革命
Research Abstract

ロマン主義と文学史上呼ばれるものが古典主義に続いて現れたことは間違いないが、19世紀のイギリスで発行された文芸・総合誌を調べると、普通文学史でロマン主義の代表と位置づけられる詩の領域においてすら、「ロマン主義」という名称がそれほど頻繁に使われていないことに驚かされる。当時の有力な雑誌、ともに興味深いことにエディンバラで発行された『エディンバラ評論』や『ブラックウッズ・マガジン』は、それぞれホイッグ系、トーリー系というイデオロギーに違いがあるとされるが、しかし、例えば『エディンバラ評論』の主幹フランシス・ジェフリーの主張の行間には革命に対する恐怖なり忌避が窺えるように思われる。つまりロマン主義精神なるものは一枚岩的なものではなく、さまざまな相反するイデオロギーの集積といった側面があり、それは、これも当時の雑誌を調査することで浮かび上がってくるのだが、いわゆる「ロマン派詩人」といったラベルが、イデオロギー特性を表示するものとしては、少なくとも19世紀前半には、用いられていないことからも明らかである。こうした状況がヴィクトリア朝にはいってどう変化するのか、しないのか、今後は19世紀中葉の雑誌やウィリアム・ハズリット、スコットランド人であるトマス・カ-ライルといった思想家の社会批評テクストを調査して、その人間観や社会観がいかに先行する多様なロマン主義精神と関係しているかが探らねばならない。それによってディケンズやブロンテ姉妹に見られる異質なロマン主義精神を跡付けることが可能になるであろう。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 富士川義之: "世界の中の英国,「タンホイザー伝説-異端者の系譜」" 25-48 (1996)

  • [Publications] 高橋和久: "文学の境界線,「歴史を縁取るもの・歴史の周縁にいるもの」" 57-91 (1996)

  • [Publications] G.E.H.Hughes: "Enlightenes Groves,‘Only tolerable in impassioned moments'" 276-288 (1996)

  • [Publications] G.E.H.Hughes(ed): "Corresponding Powers" Corresponding Powers, (1997)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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