1996 Fiscal Year Annual Research Report
ヘッケ環の行列表現のW-グラフによる構成に関する研究
Project/Area Number |
08454019
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Research Institution | NARA WOMEN'S UNIVERSITY |
Principal Investigator |
落合 豊行 奈良女子大学, 理学部, 教授 (70016179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 靖 奈良女子大学, 理学部, 講師 (70239987)
小林 毅 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (00186751)
和田 昌昭 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (80192821)
加古 富志雄 奈良女子大学, 理学部, 教授 (90152610)
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Keywords | ミュータント結び目 / 行列表現 / 不変量 / ヘッケ環 / ブレイド / 支援ソフトウェア |
Research Abstract |
本研究では、ミュータントな結び目を区別するために、我々の研究グループが発見した結び目の平行化不変量を計算するコンピュータ・ソフトウェアを制作することが目的である。具体的な研究項目は以下のとうりであった。 (1)ブレイド指数14,15のヘッケ環の行列表現を計算するコンピュータの計算に依存したアド・ホックな方法を改良し、Lascoux-Schutzenbergerの方法で生成できないW-グラフのラムダ図式のレベルでの補完的な辺を探索する支援ソフトウェアを制作する。(2)ラムダ図式のレベルでの補完的な辺の間の関係を調査する支援ソフトウェアを制作する。(3)ブレイド指数15の場合の行列表現を利用して、ブレイド指数5の結び目の3-平行化不変量を構成する。(4)ブレイド指数が16の場合の行列表現を新たに作成し、ブレイド指数が4の4-平行化不変量を構成する。 項目(1)に関しては、ブレイド指数14,15のヘッケ環の行列表現を構成するためのプログラムの作成は、改良に努力し、ブレイド指数14,15の結び目のジョウーンズ多項式を高速で計算するシステムを構築した。しかし、アド・ホックな方法を改良して、理論的に求める方法についてはまだ解明していない。項目(2)に関しては、Lascoux-Schutzenbergerの方法で欠落する辺の代数的性質についての研究が不十分であるために部分的にしか成功していない。項目(3)に関しては、項目(1)の計算結果を利用して構成には成功した。それらを適用して意味のある結果を示す具体的事例の発見に努力している。項目(4)に関しては、本計画で購入予定の大容量主メモリの購入が遅れた結果、作業が遅れている。 研究計画遂行のためのコンピュータ購入、稼働の時期の遅れ、主メモリの調達の遅れ等の理由により、全体計画を1997年に継続して行う予定でいる。 現在、得られた結果を結び目理論研究支援用ソフトウェアに統合し、ウィンドウ95上の統合ソフトウェアとして移植中であり、1997年後半に国内外の研究者に配布する予定である。 また、本研究と関連する研究成果は別表に掲載してある。また本研究の直接の研究成果は、1997中に研究発表し、論文として投稿する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 落合・鴨・土井・今藤: "結び目と平面グラフの最適埋蔵" 情報処理学会・数理モデル化と問題解決報告表. 10-5. 33-40 (1996)
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[Publications] T.Kobayashi、M.Kobayashi: "On canonical genus and free genus of Knot" J.of knot theory and its yamifications. 5. 77-85 (1996)
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[Publications] T.Kobayashi: "Examples of hyperbolic knot which do not admit depthl foliation" Kobe J.Math.15. 209-221 (1996)
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[Publications] T.Kobayashi D.Heath: "Essential tongle decomposition from thin position of a link" Pacific J.Math.(to appear).
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[Publications] Wada,Yamashita,Yoshida: "An inequality for polyhedra and icleal triusgulations of cusped hyperbolic 3-manl foids" Proc.Amer.Math.Soc.(to appear).
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[Publications] M.Wada: "Parabolic representions of the groups of mutant knots" J.of knot theory and its rsmifieations. (to appear).
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[Publications] 落合豊行・山田修司・豊田英美子: "コンピュータによる結び目理論入門" 牧野出版, 193 (1996)