1996 Fiscal Year Annual Research Report
(γ、x^+γ)反応による原子核スピン・アイソスピン状態の研究
Project/Area Number |
08454055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
前田 和茂 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20125652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺沢 辰生 東北大学, 理学部, 助教授 (40004436)
須田 利美 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30202138)
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Keywords | パイ中間子 / 原子核 / スピン / アイソスピン / スペクトロスコピー / 光子 |
Research Abstract |
本研究の目的は,東北大学原子核研究施設に完成する電子線線形加速器+300MeVパルスビームストレッチャー(STR)による光子・パイ中間子生成反応による原子核スピン・アイソスピン状態の研究である.この実験では,ガンマ線の高分解能標識化と終状態に放出されるガンマ線を解析することによりこれまで行われてきた(γ,π)反応実験の問題点を克服し新たな知見を得ることが目的である.この実験の準備のため本年度は,実験に使用するパイ中間子測定検出器の設計およびテストを行った. パイ中間子の測定はΔE/Eタイプのプラスチックレンジテレスコープで行う.パイ中間子は,検出器内で静止した後崩壊時に放出する荷電粒子の信号をとらえ,パイ中間子事象を区別し,そのエネルギーはレンジおよびパルス波高で決定する.この方法により正・負電荷のパイ中間子を区別し分解能1MeVで測定することができる.このプラスチックレンジテレスコープを用いて平成9年度に実験を行うため本科研費により検出器の製作を行った.平成8年度の予定は,テスト実験まで行うことであったが加速器建設が遅れたため本年度は検出器製作にとどまった.平成8年度実績をまとめると, 1.核理研SBRからの取り出し電子ビームのリアルガンマ化装置を整備する. 2.パイ中間子レンジ検出器のコンピュータシミュレーションを行い仕様詳細について検討した. 3.検出器の各部分についてのテストを行い全体設計を終了した後,製作を開始した. このほかにも実際の検出器設置等に関するコンピュータシミュレーションも行い予想される計数率・バックグランド事象に対する対策を検討した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M. A. ESPY 他: "Asymmetries for elastic scatlering for Z from polarized ^3Hr" Physical Revier Letters. 76. 3667-3670 (1996)
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[Publications] Y. D. Kim 他: "High resolution TOF detector for hypernuclei life time measurement" Nucl. Instrm. and Method. A372. 431-438 (1996)