バルク物性による高温超伝導秩序パラメータの対称性の研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08454100
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Osaka Prefecture University
• Principal Investigator: 石田 武和 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00159732)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 朝岡 秀人 日本原子力研究所, 材料研究部, 研究員 ; 奥田 喜一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50028205) ; 川又 修一 大阪府立大学, 工学部, 助手 (50211868)
• Keywords: 高温超伝導 / 対称性 / 磁気トルク

Research Abstract

高温超伝導の秩序パラメータの対称性を表面物性ではなくバルク物性に基づいて深求することを目的として研究を推進した。異方的超伝導が実現しているならばCuO_2面に本質的な異方性が期待でき、磁気トルクの異方性として検出しょうとするのが我々の手法である。今年度は初年度であり6テスラのスプリット型超伝導磁石システムを購入し、今年度自作した磁気トルク計クライオスタットを挿入して装置作りを進めた。装置の自動化のために制御用コンピュータを購入し測定用ソフトウェアはHP-BASICで記述した。年度内に予定の感度を持った装置をほぼ完成させることができた。新しいトルクメータを立ち上げる間に従来の0.8Tトルクメータを使用し試料は朝岡の作成した双晶のないY123単結晶のトルクを測定した。面内トルクは正弦波状に角度変化するとして調和解析をした。ab面内トルクには2回対称成分と4回対称成分が存在した。77Kでの面内可逆トルク(0.8T)の解析を行うと4回対称トルクは自由エネルギーが磁場がa軸あるいはb軸にかけられたときに極小になることを実験事実として示した。高中と窪谷、Wonと真木のd波超伝導の上部臨界磁場H_<c2>の計算で4回対称性が予言されている。この計算結果を利用して自由エネルギーの変化を推定出来る。その結果、実験結果はd_<x2-y2>対称性と矛盾せずd_<xy>対称性と矛盾することが明らかになった。次年度は6テスラのトルクシステムを用いてこの研究を推し進める予定である。

Research Products

• [Publications] T. Ishida et al.: "Clear eirdence for vortex pinning a long turin boum deries in YBa,Cu_3O_7 siugle crystal" A drances in Supercon ductinity. IX. 印刷中 (1996)
• [Publications] T. Ishida et al.: "In-plane torque and gap symmetry of unturinned YB_<GL> Cu_3 O_7 crystals" Chech. J. Phyo. (Suppl. S3). 46. 1217-1218 (1996)
• [Publications] T. Ishida et al.: "Gap Symmetry and in triusic in trapinning of" J. Low Temp. Phys.105. 1165-1170 (1996)
• [Publications] T. Ishida et al.: "Eni deuce for vortex lattice melting and" J. Low Temp. Phys.105. 1171-1176 (1996)
• [Publications] T. Ishida et al.: "Torque magne to metry of twinwd YB_<u2> Cu_3O_7" Advances in Super con ductinity VIII. VIII. 189-192 (1996)
• [Publications] T.Ishida et al.: "Aniso tropy of superconductinty in untuinned" Physica C. 263. 260-263 (1996)