1996 Fiscal Year Annual Research Report
キラル錯体セルフ・アセンブル電極による不斉テンプレートの構築
Project/Area Number |
08454216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
荒又 明子 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教授 (80001717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 晧彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70001865)
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Keywords | キラル錯体 / セルフ・アセンブル / 白金 / オスミウム錯体 |
Research Abstract |
この研究は3年度にわたって継続されるが、第一年度として以下のように報告する。キラル錯体のセルフアセンブル法による電極界面への二次元不斉場の構築の研究について白金電極へのセルフアセンブルについてはJ.Chem.Soc., Chem.Commun., 111-112 (1997)に報告することが出来た。これは[Δ-Os (bpy)_2LCl]^+(bpy≡2, 2'-bipyridyl, L≡1, 2-bis (4-pyridyl)-ethane)におけるLの2つのpyridylのうちのOsに結合していないpyridylの窒素原子を白金電極と結合させてキラル1分子層で修飾させた二次元不斉場であり、新しい試みである。しかし、キラル1分子層修飾の試みとしてはまだ一里塚である。 白金電極はそれ自身で触媒活性が高いので、下地金属による電極触媒反応が起こり、不斉場によりコントロールされた反応だけを取り出すに至っていない。そこで、それを取り除くためには3つの方法が考えられる。 1.活性の低い電極を下地金属とする。炭素電極に錯体を結合させる方法を開発したので、ラセミ体で検討中である。 2.白金電極の電極活性部位を被毒し、キラル錯体のレドックスを優先的に起こさせる工夫をする。 3.低電位で反応する物質を探索する。 などが考えられる。更に高分子への不斉場の構築なども視野に置いて来年度からの研究にあたる。
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[Publications] Y.Inose, S.Moniwa, A. Aramata, A.Yamagishi et al: "A Chiral Monolayer of Self-Assembled Δ-[Os (bpy)_2LCl]^+ L=1, 2-bis (4-pyridyl)-ethane) on Platinum Electrode" J.Chem.Soc.Chem.Communications. 111-112 (1997)
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[Publications] H.Tanaka, A.Aramata: "Aminopyridyl cation radical method for bridging between metal complex and glassy corbon : Cobalt (II) tetraphenyl porphyrin bonded on glasay carbon for enhancement of CO_2 electro reduction" J.Electronal.Chem.(in press). (1997)