1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08454255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
芦原 坦 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (00017211)
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Keywords | プリンアルカロイド / カフェイン / 生合成 / 代謝 / ヌクレオチド / キサンチン / チャ / コーヒー |
Research Abstract |
カフェインの生合成経路と代謝経路について、チャ葉、コーヒー葉と果実、マテ葉、ガラナ葉を用いて調べ、さらにチャ葉に関しては、カフェイン生合成の鍵酵素であるN-メチルトランスフェラーゼについて詳しく調べ以下のような結果を得た。 [8^<-14>C]アデニン、[8^<-14>C]グアニン、[2^<-14>C]AICARなどをもちいて、AMP,GMP,およびde novo経路からのプリンアルカロイドの生合成経路とその活性を検討した。プリンアルカロイドの生合成能は、どの植物でも若い組織のみにみられ、老化した組織では見られなかった。ガラナ葉では、テオブロミンの蓄積が見られたが、他の種では、カフェインが合成されることがわかった。テオブロミンは、キサンチンにメチル基が2つ、カフェインは3つ付加したものであるが、最初のメチル化の基質が何であるのか、またN-メチルトランスフェラーゼは、何種類あるのかが問題となった。この酵素の抽出や精製は難しく、まだチャの酵素のみしか検討されていないが、チャの場合、一種の酵素が3つのメチル化の反応を触媒していると考えられた。この酵素は、ヌクレオシド(キサントシン)の7位のNとプリン塩基(キサンチン)の3位と1位のNにメチル基を優先的に転移することから、キサントシン→7-メチルキサントシン→7-メチルキサンチン→テオブロミン→カフェインの経路が主要な合成経路であると結論づけられた。プリンヌクレオチドからキサントシンまでの経路としては、AMP→IMP→XMP→キサントシンまたは、GMP→XMP→kキサントシンが考えられる。 カフェインは、ゆっくりであるが分解する。分解経路は、カフェイン→テオフィリン→3-メチルキサンチンであり、キサンチンは、通常のプリン分解経路でアラントインを経てアンモニアと二酸化炭素になる。若いチャやマテの葉には、テオフィリンからカフェインを再合成するいわゆるサルベ-ジ経路が存在することが明らかにされた。コーヒー葉ではこのような経路は働いていなかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Ashihara,H.et al: "Catabolism of caffeine and related puring alkaloids in leaves of Coffea arabica L." Planta. 198. 334-339 (1996)
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[Publications] Ashihara,H.et al: "Biosynthesis of caffeine in leaves Coffea arabica L." Plant Physiol.111. 747-753 (1996)
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[Publications] Kato,M,et al: "Caffeine biosynthesis in young leaves of Camellia sinensis:in vitro studies on N-methyl-transferase activity involved in the conversion of xanthosine to caffeine." Physiol.Plant.98. 629-636 (1996)
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[Publications] Ashihara,H.et al: "Metabolism of caffeine and related purine alkaloids in leaves of tea(Camellia sinensis L.)." Plant Cell Physiol.38(4). (1997)
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[Publications] Ashihara,H.et al: "Metabolic fate of guanosine in higher plants." Physiol.Plant.100. (1997)