1997 Fiscal Year Annual Research Report
テトラヒメナの分裂停止突然変異株を利用した細胞質分裂の分子機構の解明
Project/Area Number |
08454272
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
渡邊 良雄 上武大学, 商学部, 教授 (00015918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼田 治 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (50189354)
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Keywords | テトラヒメナ / 分裂停止突然変異株 / アクチン繊維束化因子 / p85 / p71 / EF-1α / 分裂溝 |
Research Abstract |
テトラヒメナのcdaA突然変異株の変異遺伝子産物であると思われた85KDaの蛋白質(p85)の遺伝子について、野生株と変異株で相違点を検出しようと試みたが、両者は全く同じヌクレオチド配列であることが判明した。二次元電気泳動ではp85のみかけの分子量が野生株と変異株とで異るため、現在、この蛋白質の精製を試み、どのアミノ酸残基がどのように修飾されているのかについて検討している。 テトラヒメナのcdaC突然変異株の変異遺伝子産物は、アクチン繊維束化因子であることを明らかにしてきた。申請者らはF-アクチン親和カラムでアクチンと結合する71KDaの蛋白質(p71)について、(1)試験管内でアクチン繊維を束化すること、(2)部分的なアミノ酸配列決定によってアクチン繊維束化因子のフィンブリンと高い相同性を持つこと、(3)抗p71抗体を用いての蛍光抗体法により、テトラヒメナの分裂時にp71が分裂溝に配列することを見出した。現在、p71の遺伝子をクローニングするため、部分配列決定したアミノ酸配列を参考にプローブのオリゴヌクレオタイドを作製し、これでp71遺伝子をサザンハイブリダイゼーションで同定できた。今、クローニング中である。 申請者がみいだしたp71、EF-1αはアクチン繊維束化因子であるが束化の制御にCa^<2+>やカルモデュリン、TCBP-23、TCBP-25などのCa^<2+>-結合蛋白質の関与が推定される。現在、これらの相互作用を検討しているが、確固たる結果は得られていない。
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[Publications] Kojima,H, Watanabe,Y.& Numata,O.: "The Dual Function of Tetrahymena citrate synthase are due to the polymorphism of its isoform" J.Biochem.122. 998-1003 (1997)
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[Publications] Takada,T., Watanabe,Y.& Numata,O.: "Direct demonstration of the bifunctional property of Tetrahymena 14-nufilament protein/citrate synthase following enpression of the Gene in Escherichia cole" Biochemical and Biophysical Research Commun.237. 205-210 (1997)
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[Publications] Watanabe,A., Kurasawa,Y., Watanabe,Y.& Numata,O.: "The new Tetrahymena actin-binding protein is localized in the division furrow." J.Biochem.123. 607-613 (1998)
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[Publications] Watanabe,Y., Numata,O., Karasawa,Y.& Katoh,M.: "Cultivation of Tetrahymena" Celis's “Cell Biology : A Laboratory Hand Book" 2nd Ed.by Academic Press, 406-412 (1998)