1997 Fiscal Year Annual Research Report
時系列基本データの重ね合わせによる工作機械の熱変形誤差補正
Project/Area Number |
08455069
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西脇 信彦 東京農工大学, 工学部, 教授 (90016626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 貞成 東京農工大学, 工学部, 教授 (10013715)
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Keywords | 工作機械 / 熱変形 / 時系列基本データ / 重ね合わせ / 供給電力 / 温度変動 / パルス状発熱 / 周囲温度 |
Research Abstract |
本研究では,工作機械へ供給した単位エネルギーと熱変形の時間的変化挙動の関係を時系列基本データとして求め,任意の供給エネルギー時の熱変形挙動をその基本データを重ね合わせて求める方法について研究する.平成9年度は,無切削時の熱変形補正として,周囲温度が変化している状態で,主軸回転を種々に変化させ,無切削状態での熱変形状態を実測し,前年度得られた時系列基本データを用いて熱変形量を予測した結果と比較検討した.その際に,主軸モータへ供給される電力や工作機械内部の温度変動を測定して時系列基本データの重ね合わせにより熱変形量を推定した.以上のような実験的研究を行った結果,以下の結果が得られた. 1.マシニングセンタ周囲が温度変動した場合,マシニングセンタの熱変形量を周囲温度変動以外の要因による熱変形量成分と周囲温度変動による熱変形量成分とに分離し,それぞれを別個に求め,それらを足し合わせることにより,マシニングセンタの熱変形量を精度良く推定できることが分かった.さらに,周囲温度変動による熱変形量成分は,マシニングセンタ周囲の空気を撹拌し,上下の温度差をできるだけ小さくし,周囲温度を平均化する事により,精度良く推定できることが分かった. 2.上下に室温の温度分布がある場合,工作機械周囲を上下方向に分割し,各基本データを求めることにより精度良く熱変形量を推定できた.
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