1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455108
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
福谷 征史郎 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (40026208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国吉 ニルソン 岡山県立大学, 情報工学部, 助教授 (30254577)
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Keywords | 炭化水素火災 / 予熱 / 希釈 / 燃焼特性 |
Research Abstract |
燃焼ガスで希釈し,予熱した燃焼用空気とメタンとからなる予混合火炎と拡散火炎を,平面火炎モデルと対向流拡散火炎モデルを用いてシミュレートし,この火炎がもつ基本的な燃焼特性を議論した. まず,メタン-空気予混合火炎,すなわち,きわめて急速にメタンと空気を混合することによって作った火炎については以下のような結果が得られた. 1. 2200K以上の火炎温度をもつ火炎については,空気比に無関係に,希釈と予熱を行うことによって燃料流束を上げることができる.NO排出量については,一般的に酸素比を上げる方が有利であるが,厳密にはそれぞれ最適の酸素比・予熱温度が存在する. 2. 断熱火炎温度が2000K以下の比較的低い温度の火炎の場合には,燃料流束とNO生成量は可燃混合気の希釈と予熱の影響をほとんど受けない.すなわち,希釈と予熱の程度にかかわらず,ほぼ同じ燃料流束とNO濃度をもつ火炎となる.火炎温度が低い火炎については,予熱および希釈は,火炎の過エンタルピー状態を維持するための手段であると考える方が妥当である. メタン-空気対向流拡散火炎,すなわち,きわめてゆっくりとメタンと空気を混合することによって作った火炎については以下のような結果が得られた. 1. 対向流拡散火炎においては,NO排出量はほぼ最高火炎温度の関数として表される.すなわち,拡散火炎の燃焼用空気の希釈と予熱の特別な効果をもっていないといえる. 2. したがって,希釈予熱火炎を,層流拡散火炎のような緩慢な燃料と空気との混合によって形成するのは不利である.
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