1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池田 雅夫 大阪大学, 工学部, 教授 (00031146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 久也 大阪大学, 工学部, 助手 (60273596)
太田 快人 大阪大学, 工学部, 助教授 (30160518)
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Keywords | 振動制御 / 制御系設計 / モデリング / ロバスト制御 / システム構造 |
Research Abstract |
半導体製造装置などの精密機器を床振動(地動外乱)から絶縁し,理想的動作環境を実現することを目的とした除振台の制御の高性能化について研究した.除振台は床振動の絶縁のため,柔らかい空気バネで支持されている.そのため,台上の機器の動作(直動外乱)によって,振動が容易に励起される.本年度は,そのような振動を抑制する方法として,まず,台上で動作する機器自身が振動を励起しないようにする方法を考えた.振動を励起しないためには,機器はゆっくりと動作すればよい.しかし,生産性向上のためには高速で動作することが要求される.このような振動抑制と高速動作という相反する要求を満たすために,発生する振動の許容範囲内で最も早く機器を動作させるための動作指令値の生成方法を開発した. 次に,発生した振動をフィードバック制御で抑制する方法として,大型宇宙構造物などセンサとアクチュエータが同位置同方向に配置された場合に有効であることが知られている変位と速度の直接フィードバック法を,変位の動的フィードバック法に拡張し,地上の機械システムにも有効なものにした.また,センサとアクチュエータが同位置同方向に配置された場合,制御対象の伝達関数は正方で対称となるが,その特徴を活かす制御法を開発した.このほかにも,機器の動作位置の変更による平衡状態と動特性の変化に対応するゲインスケジューリングのため,パラメトリック安定性と補間コントローラの研究も行い,実用的な成果を得た.
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[Publications] 藤崎泰正, 池田雅夫 三木和博: "変位フィードバックによる大型宇宙構造物のロバスト安定化" システム制御情報学会論文誌. 11・4(印刷中). (1998)
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[Publications] 宮崎友宏, 池田雅夫: "不確かな機械振動を抑制する最短時間指令値生成" 日本機械学会論文集 C編. (掲載予定). (1998)
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[Publications] T.Wada, M.Ikeda Y.Ohta, D.D.Siljak: "Parametric absolute stability of Lur's systems" IEEE Transactions on Automatic Control. 43・6(印刷中). (1998)
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[Publications] E.Muramatsu, M.Ikeda N.Hoshii: "An interpolated controller for stabilization of a plant with variable operating conditions" IEEE Transactions on Automatic Control. 43・7(印刷中). (1998)
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[Publications] 太田快人, 後藤 修: "補間点拡大法のL_1,H_∞制御問題での収束性に関する考察" 計測自動制御学会論文集. 33・8. 792-798 (1997)
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[Publications] 藤岡久也, 田寺明夫: "対称システムのサンプル値H_∞制御" 計測自動制御学会論文集. 33・9. 905-913 (1997)