1997 Fiscal Year Annual Research Report
非線形光学刃物を用いた新しいマイクロマシン作製技術の開発
Project/Area Number |
08455122
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
三澤 弘明 徳島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30253230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 繁樹 徳島大学, 工学部, 助手 (20294720)
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Keywords | マイクロマシン / 光造形法 / 高分子材料 / マイクロマシニング / 微小構造物 / 加工分解能 |
Research Abstract |
マイクロマシン技術の確立は、人工臓器の開発など先端医療のさらなる発展には必要不可欠であり、社会的にもその実現が待望されている。従来のマイクロマシニングは半導体加工技術を用いているため、アスペクト比の小さな平面的な構造を持つマイクロマシンしか作製することしかできない。本研究においては、従来にない簡便に立体的なマイクロマシン作製技術の開発を目指し、高分子材料をレーザーと光学顕微鏡を用いて3次元的に加工する新しいマイクロマシニング技術の開発を行った。 光硬化性樹脂であるノプコキュア800に355nmのピコ秒パルスレーザー(パルス幅:30ps,10Hz)を集光照射したところ焦点付近にのみ光硬化反応が誘起され、1μm以下の樹脂の形成が確認された。この3次元的に誘起される光硬化反応を利用して、顕微鏡に装着した電動ステージを走査し、一辺10μm,高さ50μmの中空四角柱を作製することに成功した。一方、同様にフェムト秒パルスレーザー光(波長:400nm,パルス幅:130fs,5kHz)を集光照射してもピコ秒パルスレーザーと同様アスペクト比10以上の微小構造物の作製に成功した。また、この手法により線幅〜700nmのラインをそれぞれ接触させるように2次元平面でパタ-ニングし、それをさらに3次元的に積み上げることにせいこうした。このような構造は、最近、無しきい値レーザーの共振器として注目されているフォトニックバンド構造に応用することが可能であり、本マイクロマシン作製技術の新しい分野への応用も期待できる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Takahashi, S.Matsuo, H.Misawa, et al.: "Morphology Dependent Resonant Lasing of a Dye-doped Microshere Prepared by Nonlinear Optical Material" Thin Solid Film. (in press). (1998)