1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田口 常正 山口大学, 工学部, 教授 (90101279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 陽一 山口大学, 工学部, 助手 (00251033)
篠塚 雄三 山口大学, 工学部, 教授 (30144918)
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Keywords | 窒化物半導体 / 混晶半導体 / RF放電 / ドナー束縛励起子 / マイクロ波プラズマ / 分子線エピタキシ-法 / 等電子不純物 / ラジカル源 |
Research Abstract |
GaN、InGaNエピタキシャル薄膜の成長を以下に示す2つの方法により行い、得られた薄膜の低温における励起子の光物性を評価した。 (1) マイクロ波プラズマCVD法により成長したGaN、InGaN薄膜 2.45GHzのマイクロ波電力により、窒素ガスを放電し、気相中でN原子(またはラジカル)とGa原子を反応させ、GaN多結晶をAIN基板上に成長した。得られた薄膜はX線回折から六方晶構造を示したが、SEM観察により数μmの微結晶から成り立っていることが明らかにされた。結晶サイズの大きいものは約10μm程度あり、本方法を用いることにより大型単結晶の育成が可能であると考えられる。4.2Kにおいてドナー束縛励起子発光が観測され、高品質の多結晶薄膜が得られている。さらに、Inを添加することにより、GaNとInNが相分離して成長していることがX線回折により確認され、InGaN混晶は本条件下では育成出来ていないと推定された。しかしながら、ドナー束縛励起子発光線の位置が低エネルギー側にシフトしていること、及び発光強度が増大することから、ごく微量のIn等電子不純物が発光中心に影響を及ぼすものと考えられる。 (2) 分子線エピタキシ-法(MBE)により成長したGaN薄膜 窒素ガスをRF放電し、超高真空下においてGaクヌーセンセルから分子線を発生させ、サファイア(1000)C面にGaN薄膜を成長した。4.2Kにおいて束縛励起子発光の半値幅が約6meV以下のものが得られ、MOCVD法に匹敵する試料が成長出来たと考えられる。鋭く強い発光を得るためには、成長前の基板の前処理と成長後の窒化処理が重要であることがわかった。
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[Publications] 岡田清彦: "Biexciton luminescence from GaN epitaxial layers" Japanese Journal of Applied Physics. 35(6B). L787-L789 (1996)
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[Publications] 田口常正: "Time-resolved luminescence spectroscopy of GaN and InGaN epitaxial layers under high-density excitation" Proceedings of the 23rd International Conference on the Physics of Semiconductors. 1. 541-544 (1996)
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[Publications] 藤本正克: "InGaN青色LEDの連続発光およびパルス発光特性" 山口大学工学部研究報告. 47(1). 87-91 (1996)