1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455159
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
白木 廣光 茨城大学, 工学部, 教授 (50272109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀井 龍夫 茨城大学, 工学部, 助手 (80114023)
針生 尚 茨城大学, 工学部, 教授 (40005301)
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Keywords | 撮像 / 超高解像度 / 半導体素子 / 光電変換 / シュミレーション / 撮像システム |
Research Abstract |
平成9年度科学研究費補助金による研究実績は次ぎの通りである。 (1)増幅型撮像素子に関する事項:増幅型撮像セルの蓄積領域の外周をN^+層で囲むことによって、実効的に信号電荷蓄積体積を増大できる(平成8年度に一部報告)。本年度はセル構造を改良し、セルサイズやN^+層の濃度を変えた場合の蓄積電荷量を計算した。その結果、N^+層を設けることの効果は、セルが小さいほど大きく、特に半径が2.5μmの場合には従来の6.5倍にも達することがわかった。 (2)VOD(Vertical Overflow Drain)付きホトダイオードにおける蓄積電荷量増大に関する事項:(1)の結果はCCDイメージセンサのVOC付きホトダイオードにもほぼそのまま適用できる。従って,CCDイメージセンサの蓄積電荷量を数倍増加させることが可能であることがわかった。 (3)CCD撮像素子における基板不純物密度の揺らぎに基ずく固定パターン雑音に関する事項:VOD付きホトダイオードを用いたCCD撮像素子では、飽和信号レベルが基板不純物密度の揺らぎによって大きく変動する。従って、この揺らぎによって最大信号レベルが小さくなる。基板不純物密度の揺らぎと固定パターン雑音の関係を、基板濃度や駆動条件をパラメータとして解析した。その結果、基板密度を10^<16>/cm^3以上にすると,それが±10%程度変動しても固定パターン雑音は殆ど現れないことがわかった。しか,CCD撮像素子に広く使用されている10^<14>/cm^3以上にすると,それが±1%以下にする必要があることがわかった。 (4)裏面駆動CCDに関する事項:裏面駆動CCDでは、表面層の厚さを任意に厚くできる(光電変換効率を上げられる)特徴がある。このCCDの特性を解析したが、駆動電圧、電極間リ-ク、衝突電離などに問題が残っている。 (5)表面駆動CCDの改良に関する事項:実効的に電荷蓄積体積を増加できる構造を提案した。今後、特性解析を行う。
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