1996 Fiscal Year Annual Research Report
将来型情報通信端末におけるヒューマン/ネットワークインタフェースに関する研究
Project/Area Number |
08455181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小松 尚久 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30195846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 博昭 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (60180593)
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Keywords | ヒューマンインタフェース / ネットワークインタフェース / 個人認証 / セキュリティ / 筆者照合 / 話者照合 / 文字・音声認識 / 赤外線通信 |
Research Abstract |
(1) 個人認証アルゴリズム:主に、筆跡情報を対象として、筆跡のストロークを個人の特徴を反映する複数のグループ(以下、カテゴリ)に分類するクラスタリングアルゴリズムに関する検討を進めた。LBGアルゴリズムを基本として、特徴空間におけるパターンの分布を考慮したアルゴリズムを提案し、この結果得られたカテゴリを用いて、筆記の内容に依存しない筆者照合の信頼性評価を行った。この結果、カテゴリあるいは個人毎に適当な重み付けを与えることにより、良好な照合率を得ることができた。なお、カテゴリを用いる筆者照合手段とカテゴリの生成手段については、それぞれ論文として発表した。 また、本研究成果を話者照合に適用に関し、特にクラスタリングアルゴリズムに関する基礎的な検討を行った。 (2) 文字・音声認識アルゴリズム:チャレンジレスポンス型の個人照合(テキスト提示型個人認証)を提案し、本提案方式で文字認識が不可欠となる立場から文字認識アルゴリズムの検討を行った。本年度は、(1)で生成したカテゴリを用いて文字認識を行うアルゴリズムに関する基礎検討を行い、80%程度の確率で認識可能である結果が得られた。また、音声についても、同様の方針で音声認識を行うための検討を進め、得られた成果については学会研究会等で発表を行った。 (3) ネットワークインタフェース:携帯端末、PC等の赤外線インタフェースで用いられるPPM(Pulse Position Modultion)とCDMA(Code Division Multiple Access)を組み合わせて、種々の情報メディアに要求される通信速度と品質を実現する通信手順を提案した。本研究では、提案方式をPPM/CDMA方式と名付け、拡散系列の生成手段と多重度の評価とともに機密保護の可能性に関する基礎検討を行った。また、IrDAで検討されている赤外線インタフェースの標準化方式において、今後検討すべき課題を整理した。
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[Publications] 山崎恭,小松尚久: "身体的特性に基づく個人認証システムにおける個人性の抽出手法" 電子情報通信学会論文誌B-I. Vol.J79-B-I No.5. 373-380 (1996)
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[Publications] 山崎恭,小松尚久: "カテゴリー化された筆跡情報に基づく個人性抽出手法" 電子情報通信学会論文誌D-II. Vol.J79-D-II No.8. 1335-1346 (1996)
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[Publications] Y.Yamazaki,N.Komatsu: "On-line Writer Verification using Ordinary Characters" Proc.APSITT'97. (3月発表予定). (1997)
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[Publications] N.Komatsu: "Identity Verification Scheme Based on Categorized Individual Characteristics" Memories of the School of Science and Engineering WASEDA UNIV.No.60. 121-133 (1977)
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[Publications] 陳強,小松尚久他: "PPMを用いたマルチメディア通信手順に関する一検討" 電子情報通信学会技術報告. CQ96-15. 15-20 (1996)
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[Publications] 山崎恭,林和伸他: "カテゴリ化された音声情報に基づく個人性抽出手法" 電子情報通信学会技術報告. OFS96-25. 63-68 (1996)
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[Publications] 山崎恭,橘田龍太朗他: "筆跡情報に基づく個人認証方式に関する一検討" テレビジョン学会技術報告. Vol.20 No.41. 25-30 (1996)
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[Publications] 山崎恭,小松尚久: "テキスト提示型筆者認識手法" 第19回情報理論とその応用シンポジウム論文集. 489-492 (1996)
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[Publications] 陳強,菊池俊介他: "異なるビットレートの多重通信を可能とするパルス位置変調方式" 第19回情報理論とその応用シンポジウム論文集. 685-688 (1996)