1996 Fiscal Year Annual Research Report
産業応用のためのH_∞制御とH_2制御理論の体系化と応用
Project/Area Number |
08455192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
美多 勉 東京工業大学, 工学部, 教授 (60092102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 康志 千葉大学, 工学部, 助教授 (70240413)
三平 満司 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (00196338)
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Keywords | 特異H_∞制御 / 特異H_2制御 / 特異スペクトル分解 / サーボ系推定問題 |
Research Abstract |
制御理論を応用している日本の産業界においては、新理論の応用実績だけに力が注がれ、制御効果の冷静な確認を怠っているきらいがある。したがって、日本の制御工学のさらなる発展のためには、制御理論研究者が一体どう言意味でどの制御則が優れているかに答える必要がある。問題は山積しているが、H_∞制御を適切に使えば回答ができると考えられる問題が多々ある。本研究は理論、実験双方からこの問題を解決するものあるが、理論的には特異H_∞制御を使わなければ回答ができない問題が多い。本年度得られた成果は以下の通りである。 1.G_<12>(s)やG_<21>(s)が虚軸上や無限遠点に零点を持つ、特異H_∞制御の基礎として、デスクリプタ形式を使い、特異スペクトル分解を2つの独立した方法で導いた。 2.特異スペクトル分解の結果に基づき、ε法や不等式を使わない直接的な可解条件を特異H_∞制御問題に与えた。 3.不安定重みを有する一般化プリントに対するH_∞制御問題を解くため、総合安定化なる概念を提案し、制御器のパラメトリゼーションを行った。 4.総合安定の概念を使って不安定重みを持つ場合のH_∞制御問題、および、制御対象が不安定な場合のH_∞推定問題に解を与えた。 5.ロボットアームの実験装置を製作し、その力制御に提案したH_∞制御を適用し、得られた理論の効果を確かめた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 劉 康志: "総合安定化器のパラメトリゼーションと構造" 計測自動制御学会論文集. 32・3. 320-328 (1996)
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[Publications] T.Mita: "H_∞ control with weighting functions having purely imaginary poles" International Journal of Robust and Nonlinear Control. 6・6. 537-560 (1996)
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[Publications] R.Wangham: "Solving Generalized Algebraic Riccati Equations to the Spectral Factorization of Singular Systems" 第19回DSTシンポジウム予稿集. 213-218 (1996)
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[Publications] X.Xin: "Inner-Outer Factorization for Non-Square Proper Functions with Infinite and Finite jw-axis zeros" 第19回DSTシンポジウム予稿集. 219-224 (1996)
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[Publications] 美多 勉: "伝達関数の分解、スペクトル分解とRiccati方程式" 計測と制御. 35・6. 467-476 (1996)
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[Publications] K.Kuriyama: "Alternative Derivation of the Algebraic Riccati Equation in H_∞ Control" Automatica. 33・1. 91-95 (1997)