1997 Fiscal Year Annual Research Report
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08455196
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 裕 京都大学, 工学研究科, 教授 (70115963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 健太郎 京都大学, 工学研究科, 助手 (00293902)
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Keywords | サンプル値制御 / 信号処理 / フィルタバンク / H^∞制御 / 繰り返し制御 |
Research Abstract |
今年度は主として ・マルチレートフィルタバンクの連続時間設計 ・サンプル値繰り返し制御 の2つのテーマを研究した.得られた成果は概略次の通りである. 1.マルチレートフィルタバンクのサンプル値設計法を確立した. 2.周期的時変補償器を導入することにより,サンプル値繰り返し制御の設計を標準H^∞問題として定式化することに成功した. まず1の成果では,これまで単一サンプルレートの場合にのみ可能であったサンプル値設計を,マルチレートフィルタバンクに適応可能なように拡張した.これによって,従来離散時間設計のみが可能であったフィルタバンク設計において,連続時間特性を最適化する設計が可能になったことの意義は大きい.実際にシミュレーションではあるが,さまざまなフィルタ設計例において,離散時間設計に対して本設計法が優位にあることを確認した. 一方,2のサンプル値繰り返し制御の研究においては,この定式化により問題を時不変の標準H^∞問題に変換することが可能となった.これにより従来繰り返し制御では考察が困難であった混合感度問題などが取り扱い可能となり,ロバストな繰り返し制御系の設計を非常に容易にすることに成功した.実際に従来手法に比べて,系の不確定性に対するロバスト性が非常に向上することを確認している. 来年度はこれらの成果を踏まえ,1)マルチレートフィルタバンク設計の実用的レベルでの計算法の確立,2)実問題へのサンプル値繰り返し制御の応用,を目指す予定である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Hara, Y.Yamamoto, H.Fujioka: "Hsys : A Software Package for Analysis and Synthesis of Sample-Data Control Systems" Proc.4th European Control Conf.1. (1997)
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[Publications] S.Hara, Y.Yamamoto, H.Fujioka: "What Can Modern Sampled-Date Do?-Performance Evaluation via Design Examples" Proc.2nd Asian Conrol Conf.1. (1997)
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[Publications] 平田, 山本, Tannenbaum, 片山: "不安定な無限次元プラントのH^∞問題に対するskew Toeplitz解法" 計測自動車制御学会論文集. 33. 1066-1071 (1997)
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[Publications] Y.Yamamoto, A.G.Madievski, B.D.O.Anderson: "Computation and convergence of frequency response via fast sampling for sampled-data control systems" Proc.36th CDC. 1. (1997)
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[Publications] Y.Yamamoto, H.Fujioka, P.P.Khargonekar: "Signal reconstruction via sampled-data control with multirate filter banks" Proc.36th CDC. 1. (1997)