1996 Fiscal Year Annual Research Report
超長大斜張橋用束ねケーブルの空力不安定振動の抑制に関する研究
Project/Area Number |
08455211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保 喜延 九州工業大学, 工学部, 教授 (70093961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 九州男 九州大学, 工学部, 助手 (60039138)
山口 栄輝 九州工業大学, 工学部, 助教授 (90200609)
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Keywords | 斜張橋 / 束ねケーブル / ウェイクギャロッピング / 近接一体型ケーブル |
Research Abstract |
斜張橋ケーブルの風による振動の抑制は、斜張橋の長大化と共に早急に解決を求められている課題の一つである.本研究では、並列ケーブルの制振を目的に研究を進めてきている.並列ケーブルでは、下流側ケーブルが上流側ケーブルの後流に入ることで、ウェイクギャロッピングが発生する.このウェークギャロッピングの発生機構に着目して、下流側ケーブルを上流側ケーブルに近接させることで、ウェークギャロッピングの発生を抑制することを検討した. 自由振動実験結果によれば、両ケーブルを密着させた場合は、迎え角4°以上でギャロッピングが発生するものの、両ケーブルをケーブル直径の25%の間隔で一体型とすると、ケーブル振動を抑制できることが判明した. これらのメカニズムについて詳しい検討を行うために、ケーブル表面にそれぞれ36個の圧力測定点を設けて、静止時および振動時について表面圧力の圧力測定を行った.ケーブル中心間隔および迎え角を変えた実験によれば、ケーブル中心間隔を20〜30%とした場合、迎え角6°以上で、両ケーブル間にギャップフローが発生すること、40%以上になれば、どの迎え角でもギャップフローは消滅することが判明した. また、静的空気力測定の結果によれば、近接円柱では下流側の円柱に負の効力が働くために、全体としては単独円柱の効力より40%程度低下することが解った. 以上の研究の結果、ウェイクギャロッピングの発生しない並列ケーブルの開発を行うことができた.
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Research Products
(2 results)