1997 Fiscal Year Annual Research Report
真の粘着力を有さない粘性土の非排水強度と残留強度に関する研究
Project/Area Number |
08455222
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
八木 則男 愛媛大学, 工学部, 教授 (00027228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 公忠 愛媛大学, 工学部, 助手 (30036363)
矢田部 龍一 愛媛大学, 工学部, 教授 (70127918)
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Keywords | 粘性土 / 非排水強度 / 残留強度 / せん断抵抗角 / 三軸圧縮試験 / リングせん断試験 / 粘土鉱物 |
Research Abstract |
昨年の研究成果では、わが国では真の粘着力を有さない粘性土が大半であることおよびこのような粘性土では状態とは無関係に有効応力に関する強度定数のせん断抵抗角φ'は同じであることが分かった。ゆえに、同一の粘性土であれば、粘性土の非排水強度は状態に応じてせん断中に発生する間隙水圧により決定される。以上の成果に基づいて、種々の状態における発生間隙水圧について検討した。また、残留強度に対してはピーク強度と比較しながら、含有粘土鉱物と関連させて検討した。その結果、次のような結論が得られた。 1.三軸圧縮試験における応力履歴が間隙水圧係数A_fに与える影響は、A_fと過圧密比の関係で示されるが、両者の関係は従来から示されているものとほぼ同様である。A_fがゼロとなる過圧密比は粘性土によって大きく変わるが、平均的には4程度であった。 2.粘性土を適当な含水比で繰り返し再圧密すると、普通の正規圧密粘性土より同じ圧密圧力で含水比が低くなり、そのような粘性土のA_fは圧密圧力が小さいほど小さくなる。 3.平面ひずみ状態では中間主応力が最小主応力より大きくなるが、この場合にも同様にしてA_fを求めると、中間主応力が増加するのでA_fが大きくなると考えられるが、資料によってはかならずしもそのようにならない。また、平面ひずみではφ'が大きくなるといわれているが、かならずしもそうでなく三軸試験と同じになることもある。 4.ピーク強度に対するせん断抵抗角φ'から残留強度に対するφ_rへの低下量は含有される粘土鉱物の影響が大きく、膨張性のクロライト、タルク、モンモリロナイトなどが含まれていると低下量が大きくなる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yatabe, Yagi, Yokota: "Mineralogical and soil mechanical characteristics of landslide at serpentine belt" Proc.of Int.Symp.Engineering Geolory and Envirinment. Vol.1. 1149-1153 (1997)
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[Publications] 矢田部、横田、八木、野地: "蛇紋岩地すべりの発生機構に対する検討" 地すべり. 第34巻第1号. 24-30 (1997)
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[Publications] 八木、矢田部、向谷: "有効応力による粘性土の強度特性について" 土木学会論文集. No.575 III-40. 1-8 (1997)
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[Publications] 八木、矢田部、横田、松村: "残留強度を用いた地すべり斜面の安定解析事例" 第2回環境地盤工学シンポジウム発表論文集. 169-172 (1997)