1996 Fiscal Year Annual Research Report
一般均衡立地分析モデルのパラメータ推定手法の理論的検討
Project/Area Number |
08455235
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 英範 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50196507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
轟 朝幸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (60262036)
森地 茂 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40016473)
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Keywords | 一般均衡 / パラメータ推定 / 空間相互作用 / 混合方程式 |
Research Abstract |
本研究では、地域間の相互作用を考慮した空間相互作用モデルであり非線形の連立方程式体系として定式化される一般均衡型立地分析モデルを対象として、パラメータ推定上の問題点について理論的検討を行なった。まず、一般均衡型立地分析モデルのパラメータを、いわゆる直接最小二乗法により堆定した場合に、分散不均一性・空間的自己相関・同時方程式体系等に起因する問題が、推定値に深刻なバイアスを引き起こす問題について整理した。そのうえで、一般均衡モデルのフレームづくりに関して再検討を行い、モデルの定式化を行なった。そして、一般均衡型モデルを今後より一層定着・普及させるために、モデルの理論的特性と整合し、かつ統計学的なバイアスを回避するための合理的なパラメータ推定の一手法を提案した。具体的には通常の回帰分析も包括した、パラメータ推定法の一般形である混合方程式を用いた一般化最小二乗法の適用可能性について検討した。併せて、推定したパラメータに基づき将来予測値の分散を推定した。すなわち、混合方程式によって推定されたパラメータを用いた将来予測に関する検討を行い、推定したパラメータを用いることにより、均衡計算によって求められた将来予測値がどの程度の分散を有するかを明らかにした。 本研究での検討したパラメータ推定手法は、現実のプロジュエクトの影響分析に利用することを前提としているため、首都圏のデータを用いた適用を行ない、手法の問題点と今後の課題について工学的見地からこれを明らかにしている。
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