1997 Fiscal Year Annual Research Report
サスティナブルモビリティを実現するための都市圏交通計画手法の開発
Project/Area Number |
08455238
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 勝敏 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 朗 東北芸術工科大学, デザイン工学部, 助教授 (70244986)
家田 仁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90168089)
桑原 雅夫 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50183322)
室町 泰徳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (40251350)
原田 昇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40181010)
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Keywords | モビリティ / 都市圏交通計画 / 持続可能性 / 簡略交通モデル |
Research Abstract |
平成9年度は、前年度の仙台都市圏を対象とした交通の社会的費用算出モデルの開発、東京都市圏を対象とした集計QV式の開発を受けて、具体的な交通戦略の評価モデルを構築した。 第一に、自動車の外部費用を内部化する事により、受益者負担原則に照らしてより適正な交通状況を実現する戦略を評価する為に、交通手段・配分同時均衡モデルを適用し、仙台都市圏パーソンリップ調査により集計した時間帯別OD表に関するプライシング施策等の効果分析を実施した。個別ツールを組合せてビジュアルに分析結果を提示する仕組みを開発し、様々な賦課金の効果を評価可能なモデルを構築した。 第二に、仙台都市圏に関しては、人口配置の変更に起因する分布交通量の変更を視野に入れた交通戦略を評価する為に、従来型の四段階推定法による日交通量予測に対して、ネスティドロジットモデルを組み込んだ改良モデルを開発し、その有用性の例示として、様々な交通戦略を比較評価した。 第三に、個別リンク交通量を算出する従来型の配分手法に対して、一定地域内の道路や鉄道の供給量と需要量、ならびに速度等のサービスレベルを関連付ける集計パフォーマンス関数を活用する戦略モデルについて、その開発状況と適用事例を整理する共に、東京都市圏の道路網を対象として、モデルの推定と適用を試みた。その結果、ロードプライシング等のモビリティ戦略の評価が可能な実用的モデルを構築する事が出来た。 以上の成果を、報告書に取りまとめる。
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[Publications] 加藤昌樹: "仙台市における交通の社会的費用に関する基礎的考察" 土木学会第52回年次学術講演会講演概要集. 第4部. 56-57 (1997)
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[Publications] 季 薫基: "信号交差点密度を考慮した集計パフォーマンスの開発" 第17回交通工学研究発表会論文報告集. 197-200 (1997)
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[Publications] 加藤昌樹: "仙台市における都市交通の社会的費用試算及びBostonとの比較" 土木計画学研究・講演集. 20(2). 235-238 (1997)