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1997 Fiscal Year Annual Research Report

大規模震災に起因する土壌・地下水環境の有害物質による汚染

Research Project

Project/Area Number 08455241
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

米田 稔  京都大学, 工学研究科, 助手 (40182852)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 堀内 将人  京都大学, 工学研究科, 助手 (00157059)
森澤 眞輔  京都大学, 工学研究科, 教授 (50026340)
Keywords阪神淡路大震災 / 震災影響 / 大火災 / ケミカルフォールアウト / 重金属汚染 / 土壌汚染 / フィールド調査 / 主成分分析
Research Abstract

阪神・淡路大震災による土壌重金属汚染の可能性を示すため、昨年度に引き続き神戸市内における土壌中金属濃度を調査した。一昨年にも同様な調査を行っていたので、これより3年間の経時変化について考察することができた。さらに採取土壌の有機炭素量の測定、他都市での土壌中金属濃度の調査等を行い、以下の結論を得た。
1.神戸市内2ヶ所での土壌中金属濃度の垂直分布を一昨年、昨年と比較したところ、Na,Cr,Mn,Cd,Pbについて表層の濃度が減少傾向にあったことから、震災影響によってこれらの元素が表層に蓄積した後、それが降雨により浸透もしくは流出して、濃度が減少したと考えられる。
2.土壌中金属濃度の水平分布について一昨年、昨年と比較を行ったところ、主にCu,Zn,Cd,Pbなどの元素は長田区、灘区等で高濃度を示し、その後経時的に濃度が減少した。長田区等は震災時に大火災が発生した地域であり、このことからこれらの元素については震災影響が示唆される。
3.有機炭素量に相関を持った元素は、2.で示した震災影響が考えられるものであった。よってこれらの元素は、有機炭素に吸着されやすく流出が遅れるため、水平分布での濃度差が現れやすいと考えられる。
4.Zn,Cd,Pbについては震災後の大気や雨水中濃度の増加が報告されていた。本研究においてもこれらの元素について震災影響の可能性を見いだしており、震災によるケミカルフォールアウトの可能性を示唆している。
5.横浜と京都で土壌中金属濃度の水平分布を求め、元素濃度のクラスター分析を行い神戸と比較した。その結果、神戸の元素パターンが経時的に横浜や京都のパターンに近くなっていた。よって神戸の元素パターンは一時的に震災影響を受けた状態から、徐々に震災前の元の傾向に落ちつきつつあると考えられる。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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