1998 Fiscal Year Annual Research Report
プレキャスト・プレストレストコンクリート部材の弾塑性復元力特性
Project/Area Number |
08455247
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塩原 等 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50272365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松森 泰造 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10272361)
小谷 俊介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30133101)
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Keywords | プレストレストコンクリート / 復元力特性 / 履歴特性 / 柱梁接合部 / 緊張材 / 付着 / 曲げ解析 |
Research Abstract |
梁にプレストレスを導入した柱梁接合部試験体4体を作成し、柱梁接合部の挙動が架構の復元力特性に及ぼす影響を検討した。試験体の内訳は十字型2体ト宇型2体でいずれも接合部の破壊が先行するように設計し、静的漸増振幅繰り返し載荷を行い、鉄筋コンクリートコンクリートとプレストレストコンクリートの柱梁接合部の強度と変形挙動の違いを検討した。十字型接合部では、設計どうり柱と梁の降伏前に接合部が破壊が起こった。接合部破壊時の最大層せん断力はプレストレスの有無にかかわらずほぼ同じとなった。一方、最大接合部せん断力は、プレストレスを導入した方が高くなった。ト型接合部では、接合部の破壊の前に梁の曲げ圧縮破壊または梁主筋の定着破壊が起こり、接合部破壊は生じなかった。 次に、平面保持が成立しないことによる部材の付着滑りを考慮した曲げ解析法を、履歴復元力ループへの評価に利用するため、モデルを拡張し繰り返し載荷に拡張した。逆対称曲げと軸力を受けるプレストレストコンクリート柱の実験結果にこのモデルを適用し、モデルの信頼性を検討した。PC鋼材の付着剛性、付着強度が復元力特性に及ぼす影響を検討した。その結果、付着剛性および付着強度が大きいほど、部材の剛性および強度が増加すること、一定値以上の付着強度があればその影響は変わらないこと、付着剛性も部材強度に影響を及ぼすことを明らかにした。
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