1996 Fiscal Year Annual Research Report
鉄骨筋かい材挙動における曲げ座屈・局部座屈・構面外座屈の相関
Project/Area Number |
08455259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野中 泰二郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (60027224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 哲 京都大学, 防災研究所, 助手 (60184850)
中島 正愛 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00207771)
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Keywords | 鋼構造 / 筋かい部材 / H形鋼部材 / 構造実験 / 繰り返し載荷 / 曲げねじれ変形 |
Research Abstract |
平成8年度はこれまで、本研究の基幹をなす構造実験の準備に重点をおいて研究を進めてきた。局部座屈を含めた筋かい部材の複雑な挙動を精度良く再現するための実験装置、および試験体を開発、作成する必要があった。まず試験体の形状と寸法について検討し、機械加工によって、非常に寸法精度の高いミニチュアサイズの部材を製作できることが分かった。同様に製作した試験体を用いることで、現実的な寸法のH形鋼部材の挙動を充分に追跡することが出来ると判断した。次に実験装置の検討を行い、構面内変形に対しては両端ピンの支持条件を実現し、筋かい部材の構面内変形に関する有効長さを取り出す実験を可能とする装置を設計、製作した。 こうして製作した試験体と試験装置の性能を確かめるために、本実験に先立って、予備実験を繰り返した。それによって、試験体が期待通りの挙動を示すことを確認した。さらに、載荷方法を自在にコントロールできるシステムを確立するとともに、必要な荷重、変位、ひずみなどを確実に測定できる方法を案出した。現在、本実験に使用する一連の試験体を発注しており、その試験体が納入され次第、本実験を開始できる体勢が出来上がっている。 平成9年度はまず、断面形状、細長比および載荷偏心量をパラメータとした本実験を実施し、その結果得られたデータを分析、整理する。一方で、解析的に筋かい部材の挙動を明らかにする手法と、局部座屈の発生・進展を詳細に追跡しうる数値解析プログラムを開発する。最後に、実験結果と比較することにより、解析的手法や数値解析の精度を検証する。
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