1996 Fiscal Year Annual Research Report
水平2方向及び上下方向強地震動を受ける鋼構造立体骨組の動的崩壊挙動の高精度予測
Project/Area Number |
08455261
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
石田 修三 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027889)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 聖晃 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (00243121)
森迫 清貴 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (90127168)
|
Keywords | 鋼構造 / 立体骨組 / 地震動入力 / 上下動 / 質量モデル / 減衰モデル / 増分摂動法 / 有限回転 |
Research Abstract |
本研究の主目的は,水平2方向及び上下方向の過大入力地震動を受ける鋼構造立体骨組の挙動を,崩壊過程までも含めて予測する高精度動的解析法ならびに解析プログラムを開発提案することである。 本年度は,まず本研究者らが研究開発してきた梁-柱有限要素法による平面骨組用の高精度動的解析法FERT-PDを用いて,京都大学から提供されたモデル鋼小骨組の振動台実験結果のシミュレーションを行い,この解析法が十分な精度を有し,この解析法を基礎として本研究目的の解析法を開発していくことを確認した。さらに,FERT-PDを用いて兵庫県南部地震の水平および上下地動の神戸海洋気象台観測波形を入力として,多層鋼骨組の動的応答解析を行い,質量のモデル化,減衰のモデル化による応答の比較を行った。層の水平変位応答には上下地動の影響は顕著には見られなかったが,質量のモデル化によっては梁端部のひずみに差が見られた。 また,これまで本研究者らが研究開発している弾塑性立体骨組解析法FERT3-Pについて,部材レベルから骨組レベルへの構築を行い,さまざまな弾性立体骨組の臨界挙動解析を通じて解析法理論の検証,プログラムのデバッグを行った。この成果は,現在発表準備中である。なお,このFERT3-Pでは回転順を決めた有限回転角の扱いを採用しているが,その方法では大たわみ剛性行列が非対称となることから,併行して半接線回転角を利用した解析法の定式化にも取り組み,この場合には大たわみ剛性行列が対称となることを確認した。半接線回転角を用いた解析プログラムは,現在デバッグ中である。 今後,FERT3-Pの有限要素を構成する1軸材料線要素に弾塑性構成則を適用するために,プログラム改良を行うとともに,動的解析版FERT3-PDの開発を行う予定である。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 森迫清貴: "増分摂動法を導入した一次元複合非線形有限要素動的解析法(FERT-PD)による鋼骨組の振動台実験のシミュレーション" 計算工学会講演会論文集. 巻1-2号. 1021-1024 (1996)
-
[Publications] 石田修三: "兵庫県南部地震神戸海洋気象台観測波による鋼骨組の梁のひずみ応答" 過大入力を受ける建築構造物の動的崩壊過程の解明シンポジウム. 59-64 (1996)