1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | 九州芸術工科大学 |
Principal Investigator |
石井 昭夫 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (40087276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合原 妙美 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (80264125)
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Keywords | 屋外熱環境 / 樹陰 / 日向 / 長期観測 / 被験者実験 / グローブ温度 / 作用温度 / 温熱感覚 |
Research Abstract |
【研究目的】屋外環境においては、日射量・放射量・風速などの違いから日向と樹陰の熱環境は異なり、そのため人間の温熱感覚に与える影響も異なる。そこで、樹陰・日向に形成される温熱環境の1日の変化、天候による相違、季節による変化を把握するために記憶・グローブ温度の連続測定を行う一方、人間の熱的快適性に及ぼす夏季の樹陰の効果を明らかにするために被験者実験を行い、各空間の熱環境と人体の生理的・心理的反応について検討を行った。 【方法】長期観測 樹陰・日向それぞれにおいて、自動収録装置を設置し10分間隔で気温・グローブ温度の長期連続観測を行っている。被験者実験 実験は本学のキャンパス内で1996年8、9月に行った。屋外空間は樹陰と日向を選定し、屋内の安静室は定常状態を保つために気温27℃、湿度60%となるように空調で調整した。被験者は健康な男子大学生(着衣0.4〜0.45clo)を用い、樹陰と日向にそれぞれ20分間滞在し、生理的反応として皮膚温・体温・心拍数を、心理的反応として温冷感・快適感・気流感等の種々の温熱感覚を採取した。環境要素として、気温・風速・グローブ・湿度・地表面温度を測定した。 【結果】1.晴天日の日中においては、日向のグローブ温度・地表面温度は樹陰よりも10〜20℃程度高い。また、風速の変動は日向の方が大きい。2.日向においては、皮膚温は前腕が直接日光の影響を、下腿後面はアスファルト面からの放射の影響を受けて上昇している。3.放射を加味した指標であるグローブ温度及び作用温度と快適感との相関が高い。特にグローブ温度は直接計測が可能であることから屋外の熱環境の評価においては有用な指標である。
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Research Products
(1 results)